2019年11月17日20時33分

なにゆえキリストの道なのか(221)聖書は読みづらい? 正木弥

コラムニスト : 正木弥

聖書は、人名や地名など片仮名がいっぱい出てきて読みづらい。どのように読んだらいいのか。

聖書に人名や地名が多数出てくるのは、それが事実の書である証拠です。作り話では、こんなに多数思い付かないし、また書こうともしないでしょう。聖書は架空の書ではなく、事実の書です。人間が作り上げたフィクションの書ではなく、現実の書です。だから、このようにさまざまな人名・地名となっているのです。

この人名・地名になじむためには、小さな読み会に出るのがいいと思います。その会の中の会話で耳から聞くことができるなら、かなりなじみやすくなります。私も初めて出て行った会で“ガラリア”と読み間違えた経験があります。誰でも間違いやすいのか、笑いもせず、瞬間的に“ガリラヤ”と直してくれました。以後、気にせず読むことができるようになりました。

もう一点は、人名・地名は全部知ろうとしなくていいのです。主なものが分かればいいと、おうように構えることが大事です。そのうちに徐々に分かるものが増えてくるでしょう。要するに、なじめないといってすぐに諦めたりしないことが大切です。

趣味でも習い事でも資格を取るにも、何でも初めはなじみのない言葉やしたことのない経験などがあって、難しく感じられるものです。しかし、そこを乗り越えると面白さが出てきて前へ進む力が出てきます。

聖書と神の道もそうで、なじみにくいところを乗り越えるとぐっと視界が開け、広い世界が見えてきます。そして、豊かな知恵・価値観をものにでき、キリストの恵みにあずかることができるのです。

この世の、過ぎていく面白さや架空の話よりも、聖書に記録されている出来事とくすしい真理とその含蓄の深さを味わいましょう。

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正木弥

正木弥

(まさき・や)

1943年生まれ。香川県高松市出身。京都大学卒。17歳で信仰、40歳で召命を受け、48歳で公務員を辞め、単立恵みの森キリスト教会牧師となる。現在、アイオーンキリスト教会を開拓中。著書に『ザグロスの高原を行く』『創造論と進化論 〜覚え書〜 古い地球説から』『仏教に魂を託せるか』『ものみの塔の新世界訳聖書は改ざん聖書』(ビブリア書房)など。

【正木弥著書】
『仏教に魂を託せるか 〜その全体像から見た問題点〜 改訂版』
『ものみの塔の新世界訳聖書は改ざん聖書』
『ザグロスの高原を行く イザヤによるクル王の遺産』(イーグレープ)
『創造論と進化論 〜 覚え書 〜 古い地球説から』
『なにゆえキリストの道なのか』

【正木弥動画】
おとなのための創作紙芝居『アリエルさんから見せられたこと』特設ページ