2018年11月8日14時34分

温故知神―福音は東方世界へ(110)大秦景教流行中国碑の現代訳と拓本55 川口一彦

コラムニスト : 川口一彦

温故知神―福音は東方世界へ(110)大秦景教流行中国碑の現代訳と拓本55 川口一彦

<本文と拓本>文字30(1671+30=1701)
六合昭蘇(六合が昭蘇すれば)、百蠻取則(百蠻<外国民>は則を取る)。道惟廣兮應惟密(道は惟れ廣く兮應は惟れ密なり)。強名言兮演三一(強いて言を名付ければ三一を演ぶ)。主能作兮臣能述(主は能く作し臣は能く述ぶ)・・・

<現代訳>
天地四方は明るく活気し、外国の民族も模範としました。景教の教えの道は広く、奥深い。強いて名づければ三一と申します。主は何事もなされ、しもべはそれを記述し・・・

<解説>
撰述(せんじゅつ)が最終段落に来て、三一の神名で完結します。三一の主がすべてを成し遂げられたことを述べています。

※ 参考文献
『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』(改訂新装版、イーグレープ、2014年)

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川口一彦

川口一彦

(かわぐち・かずひこ)

愛知福音キリスト教会(日曜と火曜集会)ならびに名古屋北福音キリスト教会(水曜集会)の宣教牧師。フェイスブックで「景教の研究・川口」を開設。「漢字と聖書と福音」「仏教とキリスト教の違い」などを主題に出張講演も行う。書家でもあり、聖書の言葉を筆文字で書いての宣教に使命がある。大学や県立病院、各地の書道教室で書を教えている。基督教教育学博士。東海聖句書道会会員、書道団体以文会監事。古代シリア語研究者で日本景教研究会代表。特に、唐代中国に伝わった東方景教を紹介している。著書に『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』など。