2018年7月29日19時39分

牧師の小窓(142)アーミッシュから家族について学ぶ・その3 福江等

コラムニスト : 福江等

牧師の小窓(142)アーミッシュから家族について学ぶ・その3 福江等
アーミッシュの子ども

以前一度、今も昔ながらの生活と価値観を崩すことなく守っているアーミッシュの人々のことを本コラムで取り上げたことがありました。もう少し知りたいと思っていたところ、アーミッシュの人々の家族観に関する記事を見つけましたので、それを拙訳してみたいと考えています。彼らが大切にしている価値観を15個の箇条書きにまとめてみました。前回の続きです。

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8. あなたの家族を一つのチームとみなしなさい。それは、一緒に共通の目標を達成するためです。家族の全員が、健全な家庭を作り、維持するのに必要な用事や雑用の責任を分担しましょう。一人一人の仕事は大切だということを家族全員が知るようにしましょう。家族全員が互いを尊敬し、いさかいがあれば穏やかに解決するように励ましましょう。全員が神様に仕え、互いの祝福のために働いていることを強調しましょう。

9. 自然を楽しみ、自然を大切にしましょう。アーミッシュの人々は、神様の被造物である自然の中で多くの時間を過ごし、自然を大切にします。私たちもできる限り自然の中で過ごし(ハイキングやピクニックをして)、子どもたちに自然を大切にすることを教え(ペットの動物の世話をよくすることなどを通して)、環境に対して責任を持つことによって神様の被造物を大切にする模範を示しましょう(環境保護やリサイクルなどを通して)。

10. お互いのためにしばしば祈りましょう。アーミッシュの人々は一日を通して互いのために祈り、家族の祈りの時間には一緒に祈ります。家族のために、家族と一緒に祈ることを日々の生活の中に組み込みましょう。

11. 結婚式での誓いの言葉を真剣に受け止めましょう。アーミッシュの人々が結婚式の誓いをするとき、それは伴侶のための誓いであるだけでなく、神様に対する約束と考えています。ですから、彼らはその誓いに忠実であろうとして、あらゆる努力をします。自らの結婚生活に対して、できるだけの献身と努力をいたしましょう。

12. 子どもたちをしつけるときは、厳しくかつ優しくしましょう。自らの行いに対して責任を持つように子どもたちを導きましょう。子どもたちが間違った行いをする場合、しつけます。しかし、子どもたちに怒りをぶつけるのではなく、アーミッシュの人々が子どもたちをしつけるときのように、平常心でいられるように神に祈りましょう。責任を持たせることと、優しく尊重する両方のバランスによって、子どもたちが良いふるまいができるように励ますことができます。

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福江等

福江等

(ふくえ・ひとし)

1947年、香川県生まれ。1966年、上智大学文学部英文科に入学。1984年、ボストン大学大学院卒、神学博士号修得。1973年、高知加賀野井キリスト教会創立。2001~07年、フィリピンのアジア・パシフィック・ナザレン神学大学院教授、学長。現在、高知加賀野井キリスト教会牧師、高知刑務所教誨師、高知県立大学非常勤講師。著書に『主が聖であられるように』(訳書)、『聖化の説教[旧約篇Ⅱ]―牧師17人が語るホーリネスの恵み』(共著)、『天のふるさとに近づきつつ―人生・信仰・終活―』(ビリー・グラハム著、訳書)など。

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