2017年1月23日13時29分

なにゆえキリストの道なのか(75)ネアンデルタール人から新人が生まれたのではないか 正木弥

コラムニスト : 正木弥

ネアンデルタール人は原人が進化したもので、その中から新人が生まれたのではないか。

1856年、ドイツのネアンデル渓谷で発見された化石で、以後、同種のものがヨーロッパ各地の洞窟で、および西アジアで発見された。顔には眼窩上突起があり、顎には頤(おとがい)がない。脳容積は現代人と同じくらいで、狩りの技術が向上し、死後の世界を考えて、死者を葬った。100万年くらい前のものとされている。

ミュンヘン大学とペンシルベニア大学のグループは、最初のネアンデルタール人の骨化石から世界初のDNAを抽出し、現代人やサルのそれと比較して遺伝的な隔たりを調べたところ、ネアンデルタール人は現生人とは別種であることが判明し、現生人類とチンパンジーのほぼ中間に位置するものとした(ロイター、朝日新聞、1997年7月16日)。

よって、アダム以前に造られ、滅ぼされた種の化石かもしれない。「われわれ現代人が知らなくてもよい」として、聖書にも書かれていない、ということはあり得る。

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正木弥

正木弥

(まさき・や)

1943年生まれ。香川県高松市出身。京都大学卒。17歳で信仰、40歳で召命を受け、48歳で公務員を辞め、単立恵みの森キリスト教会牧師となる。現在、アイオーンキリスト教会を開拓中。著書に『ザグロスの高原を行く』『創造論と進化論 〜覚え書〜 古い地球説から』『仏教に魂を託せるか』『ものみの塔の新世界訳聖書は改ざん聖書』(ビブリア書房)など。

【正木弥著書】
『仏教に魂を託せるか 〜その全体像から見た問題点〜 改訂版』
『ものみの塔の新世界訳聖書は改ざん聖書』
『ザグロスの高原を行く イザヤによるクル王の遺産』(イーグレープ)
『創造論と進化論 〜 覚え書 〜 古い地球説から』
『なにゆえキリストの道なのか』

【正木弥動画】
おとなのための創作紙芝居『アリエルさんから見せられたこと』特設ページ