2017年1月17日11時26分

百人一読―偉人と聖書の出会いから(25)新島八重 篠原元

コラムニスト : 篠原元

百人一読―偉人と聖書の出会いから(25)新島八重 篠原元
新島八重(1845~1932)

今年の春(といっても、皆さんが読んでくださっている今からみたら、去年の春ですね)、ある映画を見ました。とにかく感動しました。聖書にある「イエス様の身代わりの死」を思わせ、感動の連続でした。多くの方がアクション系と評価された、このアニメ映画ですが、殺し屋の女工作員が、偶然出会った子どもたちとの「友情」で回心します。

彼女が、最後にある決断を迫られます。ある任務を終えて、自分の組織に戻るか、もしくは子どもたちとの「友情」をとって組織を去る(死を意味します)か。最終的に彼女は、「友情」を選び取り、自分の「最後に残された時」を、子どもたちを救うために使い、「いのち」を落とします。

私たちにとって大事なのは「時間、残された時」ですね。皆さんの人生は、あとどれくらい、時が残されているでしょうか。ある人にとっては年齢的に、ある人は住んでいる環境、ある人はその仕事ゆえ、またある人は自分の病気ゆえに残された時が短いということを認識されている方もいるかもしれません。

でも、そういうことがないにしろ、今を生きる私たちには、「時間」があり、それは「残された時」と言い換えることができるかもしれませんね。時は金なりと言われますが、私たちが、与えられた「時間」、そして「残された時」をいかに使っていくかが、人生のキーではないでしょうか。

新島襄の妻であり、NHKの大河ドラマ「八重の桜」で一躍有名になった新島八重。彼女もクリスチャンでした。新島八重のことは、皆さんご存じでしょうから、説明は省きます。

八重は、キリスト教信仰のゆえに解雇されたときに、そのことで愚痴を言わずに、めげずに、逆に「時間」が与えられたことを感謝しているんですね。すごいなあと思います。女性の、いや男性の鏡ですね。さすが新島八重だと思います。彼女は言っています。「いいのよ、これで福音の真理(聖書)を学ぶ時間がもっととれるわ」(『100人の聖書』49ページ参照)

あの新島八重にとって、与えられた「時間」は本当に有意義なものになったんでしょうね。愚痴を言う、くだらないことに使う、そのような時間とせず、与えられた時間、残された時を、聖書を学ぶ時間とした。新島八重。すごいですね。また、あの新島八重が解雇されて「いいのよ」と言えた、またその後与えられた時間で学んだという、聖書ってすごい書物ですね。

与えられた時間、そして残された時を大切に、有意義に、新島八重のように聖書を学ぶ、聖書を読む日々にしていきませんか。

※私事ですが、1月21日、22日に各地で放映される、テレビ番組「ライフ・ライン」さんに出演させていただきます。多くの地域で視聴できると思いますので、ぜひご覧ください。

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【書籍紹介】
篠原元著『100人の聖書』

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篠原元

篠原元

(しのはら・げん)

1991年7月、東京都生まれ。プロテスタント・炎リバイバル教会伝道師。VIPクラブ、キリスト教各団体、ホテルなどにて講演、テレビ番組「ライフ・ライン」などに出演。社会福祉活動団体「100人の聖書基金」の、学校・児童養護施設・病院などへの書籍寄贈活動に著者として携わっている。著書に『100人の聖書』。2021年より NOVEL DAYS、エブリスタ等にて連載小説配信。

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