2005年9月16日06時26分

新橋から世界へ 伝道者鵜川貴範さん

熱く福音を語る鵜川さん
鵜川さんと共に祈る求道者
 ある平日の夜19時半、会社帰りのサラリーマンや待ち合わせで人を待つ多くの若者でにぎわう新橋SL広場(東京都港区)。その中央にある大きな噴水の前で一人の男が片手にマイクを、もう一方の手に聖書を持ちながらおもむろに聖句を語りだした。彼の名前は鵜川貴範さん(日本アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団、神召キリスト教会所属)。今月15日、JR新橋駅前の新橋SL広場で鵜川さんは通りかかる多くの人々を前に、一人堂々と主の御業を証した。

 鵜川さんが新橋での路傍伝道を始めたのは2年前の8月。平日夕方、サラリーマンが帰宅する時間帯に、新橋SL広場の中央にある噴水台の上に立ち、マイクもなしに一人で叫んでいたのが始まりだった。はじめは多くの迫害があった。2年前のSL広場は今では想像できないほど治安が悪い場所だった。ホームレスが場所を占拠し、いつも酔っ払いがたむろしていた。時には罵声をあび、時にはウイスキーを頭からかけられながら、それでも彼は福音を伝え続けた。

 あるとき、一人のホームレスの男性が刃物を持って突然鵜川さんに襲い掛かった。首を絞められ、取っ組み合いの大騒動になったが、それでも彼は福音を叫び続けた。次の週、同じ場所に立ってかわらず伝道メッセージを伝える鵜川さんの姿を見ながら、そのホームレスの男性が覆され、救いを受け入れるようになった。すると次第に周りの環境も改善され、鵜川さんの伝道メッセージを聞いて一緒に祈りたいという人が少しずつだが集まってきた。中には深刻な悩みを彼に相談し、その後職場に復帰した人、教会に通うようになった人も現れた。はじめ路傍伝道だったものが、メンバーが集まってくるとその場が礼拝をささげるかのような雰囲気になっていき、彼らの中心に確かに主がおられるのを感じた、と鵜川さんは話す。路傍伝道は着実に実りを結び始めていた。

 しかし、今年はじめに体調を崩して入院。約半年の間、路傍伝道をやむなく休止していた。その間、鵜川さんは病床でインターネット伝道という新しい伝道スタイルを発見。今では、路傍伝道に加え、ホームページ、メールマガジン、ネットラジオ放送からの伝道メッセージ配信、ホームレス自立支援、就労困難者援助など幅広い分野で活動を展開している。さらに、メル・ギブソン監督の映画「PASSION」の公式ドキュメンタリー映画「Impact the Movie」の冒頭に日本の伝道者として出演もした。彼の伝える福音が世界に伝えられた。

 開始から2周年を迎えた今年8月25日、新橋SL広場での路傍伝道を再開。9月からは毎月第三木曜日、月一回のペースで行っていく。現在、年間自殺者32000人を抱えている日本。彼らにキリストの救いを伝えることは急務であり、これからもさらに活動を拡大していきたいと語る鵜川さん。今後は、各地の教会や牧師に協力を呼びかけながら、活動の場所をやがては全国へ拡大し、この働きを日本のリバイバルにつなげていきたいと話した。


 鵜川さんの最新活動・詳細情報は『一発逆転』人生塾(http://4649.com/119119)で。