2006年5月26日17時39分

変えられないはずの私が変わる 万代栄嗣

会衆を前に福音を伝える万代栄嗣牧師=26日、東京・銀座の銀座東武ホテルで

 全国7教会の主任牧師を務め、アジアを中心に世界で数万の聴衆を集める大衆伝道者、万代栄嗣師の講演会が25日、東京・銀座の銀座東武ホテルで開かれた。万代師は、新約聖書マルコの福音書10章46節から52節を本文に福音を伝えた。


 バルテマイという男がいた。彼は、道ばたに座る盲人のこじきであった。しかし、イエスがバルテマイの近くを通られたとき、彼は「ダビデの子のイエスさま。私をあわれんでください」と叫び始めた。


すると、イエスの近くにいたものたちが彼を黙らせようと、大勢でたしなめた。それにもかかわらず彼はますます「ダビデの子よ。私をあわれんでください」と叫び立てた。


そこでイエスは立ち止まり、バルテマイを呼ばれた。イエスは彼に「わたしに何をしてほしいのか」と聞かれた。すると、盲人であった彼は答えた。「先生、目が見えるようになることです」


イエスは、彼に言われた。「さあ、行きなさい。あなたの信仰があなたを救ったのです。」すると、すぐさま彼は見えるようになり、イエスの行かれる所について行った。


 万代師は、バルテマイが主イエスによって変えられるまでの過程をいくつかのポイントを挙げて説明した。


まず、イエスが近くを通られたとき、彼はチャンスをつかむ勇気を持っていた。それが自分の人生を大きく動かす偉大なチャンスだと知ることのできる心の目を開いていたのである。


次に、彼は実際に行動した。自分の置かれた最悪の状況に対する不平でも弁明でもなく、彼はイエスに向かって叫び始めた。


すると、大勢がたしなめた。しかし、バルテマイは決してくじけなかった。逆に彼は、ますます叫んだ。自分が願ったことを行動に移すだけでなく、忍耐と執念をもってそれをやり続けた。


イエスに「何をしてほしいのか」と聞かれたバルテマイは、はっきりと、「目が見えるようになることです」と答えた。彼は、自分に本当に必要なものを知っていたのである。


 しかし、万代師はここまでのポイントを話し終えると、「ここまでなら自力でできる。バルテマイはそれでも変わることができなかった」とし、「しかし、彼は最後のポイントを知っていた」と語った。


 バルテマイが知っていた最後のもっとも重要なポイント、それは「彼が求めた相手が、救い主イエス・キリストであった」ことである。


万代師は、「『変われないはずの私が変わることができる』、それが聖書の確信だ」と説いた。いつも同じところに座りこみ、自力では決して変わることができなかったバルテマイの人生が主によって変えられた。


「主イエスは、今も生きて、私たちにも同じく働いておられる」「『主よ、私をも変えてください』と祈りましょう」と決心の祈りに会衆を導いた。