2011年3月29日09時05分

被災者に励ましの歌を 「SING FOR JAPAN!」スタート

 東日本大震災の被災者と、被災者を応援する国内外の支援者を「歌」でつなぐ「SING FOR JAPAN!」プロジェクトが、国際協力を行うゴスペルグループ「NGOゴスペル広場」(東京都渋谷区)の呼び掛けで始まった。被災者にエールを送りたい国内外の人々が共通のテーマ曲を歌い、インターネット上で公開しネットワークを広げることで、歌による励ましの輪を広げていく。


▲ 「Sunnyside Gospel Culb 埼玉」が27日に投稿した映像
 同プロジェクトは、英語と日本語で作詞されたテーマ曲「Anthem For Unity/心をつなぐ賛歌 ~we walk together」を、国内外の支援者が被災者へのエールとして歌い、その映像を動画共有サイト「ユーチューブ」上で集めるというもの。誰もが簡単に参加できる手軽さと、有機的なつながりが生まれることから、同様のプロジェクトではすでに多数の成功例がある。

 テーマ曲は、NGOゴスペル広場代表のナナ・ジェントル氏が作曲。「”歌う”ことを通じて元気を出してほしい、希望を持って生きてほしい、と考え、「がんばって」というような応援歌ではなく、すぐに誰でも覚えられて一緒に歌える歌として作りました」と言う。

 ニュースで被災地の子どもたちから「コーラスを聴きたい」という声があることを知り、同プロジェクトを立ち上げた。「多くの人が、どこかで“歌”に力づけられた経験を持っているように、歌には人を元気づける力があります」と参加を呼び掛けている。

 日本語版の歌詞は、「We walk together / あなたの中に 小さな光がある / We walk together / 世界に一つの笑顔 私を照らす / 生きている限り 前には道がある / We walk together, together, together in Unity」というもので、共に歩むことと希望を語る。

 楽譜やカラオケはウェブ上で公開されており、無料でダウロードすることができる。音楽経験や映像の質を気にすることなく、あなたの励ましの歌声を届けてほしいと呼び掛けている。

 NGOゴスペル広場は、ゴスペルを通じた国際協力を大きな柱として活動している団体で、2007年設立。これまで、スリランカ、ラオス、カンボジア、ケニア、セネガルの5カ国への支援を行ってきた。昨年にはチャリティーCD「Unity」を発表し、販売収益でケニアのマサイ族の村へ井戸用ポンプを寄贈。現在1200人以上が所属、全国13拠点で活動する日本で最も大きなゴスペルグループの一つに成長した。

 楽譜、カラオケ音源、これまでに公開されている映像などは公式サイトでダウンロード、閲覧可能。

 「SING FOR JAPAN!」公式サイト: http://gospelhiroba.com/anthemforunity/