2010年1月26日12時07分

英国国教会、礼拝参加者前年比1%減 青少年層は3%増


英国国教会(聖公会)の最新の教勢調査結果(08年)が22日、発表された。調査結果によると、前年に比べて礼拝出席者は全体で1%減少したが、16才以下の青少年層では3%の増加が見られた。しかし、クリスマス、イースターの礼拝出席者はいずれも減少した。

毎週日曜日に礼拝をささげる人の数は最新のデータとなる08年で96万人と、07年の97万8千人に比べて約1%減少した。02年比で2%減となる。一方、16才以下で毎週礼拝をささげている人の数は22万5千人(08年)と、07年の21万9千人に比べて3%増加し、02年比で2%減の水準にまで回復した。

同教会の統計調査責任者であるリンダ・バーリー氏は、「(調査結果は)08年の複雑な教勢を示している。16才以下の教会員増加や、44教区中14教区で教会員の増加が見られたような励ましとなる兆しがあった一方、伝統的な礼拝出席者は少しずつではあるが減少し続けているという点が同時に見られる」と語った。

英国では近年、カフェやスケートボード場などの教会外で、伝統的な礼拝の形式にこだわらない新しい形式の礼拝が行われているが、今回の調査にはそれらが含まれていない。キリスト教系の病院や学校で行われている礼拝も調査対象とはなっていないため、バーリー氏は調査結果について「今日の教会の状態を示す非常に重要な資料だが、必然的に部分的なものとなってしまう」と語った。また、団体や組織に所属することを望まない人が増加している今日の社会背景を考えた上で、これらの傾向をみることが重要だとも指摘した。

■ 英国国教会の教勢(08年〜06年) ※ 単位:人 ( )内の数値は16才以下

 
08年
07年
06年
毎月1回は礼拝に出席する

1,667,000
(438,000)

1,690,000
(424,000)

1,694,000
(442,000)

毎週1回は礼拝に出席する

1,145,000
(225,000)

1,160,000
(219,000)

1,163,000
(228,000)

毎週日曜日の礼拝に出席する
960,000
978,000
983,000
クリスマスの礼拝出席者数
2,647,200
2,656,800
2,994,100
イースターの礼拝出席者
1,415,800
1,469,000
1,484,700