2009年12月7日15時54分

米聖公会、補佐主教に女性同性愛者の司祭を選出

今年7月にカリフォルニア州アナハイムで開催された総会で米聖公会は、同性愛主教の叙階を3年前から停止していた措置を解除することを、圧倒的多数の賛成で決定した(Episcopal News Service / Christian Post)

 【CJC=東京】米聖公会ロサンゼルス教区は補佐主教にバルチモアのメアリー・グラスプール司祭(55)を選出した。ニューハンプシャー教区では男性の同性愛者ジーン・ロビンソン主教が登場しているが、女性同性愛者の主教は初めて。米聖公会を構成する教区の多数が賛成すれば、5月15日にロサンゼルスでカサリン・ジェファート・ショリ総裁主教によって正式に任命される。



 同性愛聖職者に関する姿勢変更を求める圧力が世界聖公会共同体の中で高まっている中での今回の選出は、米聖公会の方向を改めて印象付けるものとなった。一方で米聖公会を離脱する動きも強まるものと見られる。



 グラスプール氏選出は、3人の候補の中から7回の投票の結果。補佐主教の空席が2つあり、最初にサンクレメンテのダイアン・M・ジャーディン・ブルース氏(女性)が選出された。



 保守派は並行組織として『アングリカン・チャーチ・イン・ノースアメリカ』(ACNA)を結成している。世界共同体の内部では、ACNAを公認するよう最高指導者カンタベリー大主教への働きかけもある模様。