2009年7月14日12時30分

オバマ大統領が教皇と個人会談 米大統領で12人目

 【CJC=東京】教皇ベネディクト十六世は7月10日午後、米国のバラク・オバマ大統領と会見した。



 ラクイラ・サミット終了後、ローマに到着したオバマ大統領は、バチカン(ローマ教皇庁)を訪れ、まず国務長官タルチジオ・ベルトーネ枢機卿および外務局長ドミニク・マンベルティ大司教と会談。続いて、教皇との初めての個人会談に入った。



 バチカン放送(日本語電子版)によると、会談では、すべての国々の未来と人類の発展を担う共通課題として、特に人間のいのちの擁護と推進、良心上の反論の権利などがテーマとなった。また、移民問題では、家族の呼び寄せについて話し合われた。



 またサミットの成果、中東平和、文化・宗教間対話、世界経済危機とそれに関連する倫理問題、食糧問題、アフリカおよびラテンアメリカの発展支援、麻薬問題、寛容を教える教育の重要性など、テーマは多岐にわたった模様。



 オバマ大統領はこのたびの訪問の記念に、聖ヨハネ・ノイマンの聖遺物(ストラ)を教皇に贈った。聖ヨハネ・ノイマン(1811〜1860、レデンプトール会士)は、ボヘミアから独立後のアメリカに渡り、同地で司祭としてカトリック信者の司牧に尽力、1852年、フィラデルフィア教区の司教となった。教育事業にも多大な貢献をした。



 オバマ大統領は、バチカンを訪問した米国大統領としては、1919年のウィルソン大統領以来、12人目。