2026年7月10日13時52分

ワールドミッションレポート(7月10日):ウズベキスタン 独裁政権の監視と一族の圧力─二重の壁の中で信仰を守る者たち

執筆者 : 石野博

ワールドミッションレポート(7月10日):ウズベキスタン 独裁政権の監視と一族の圧力─二重の壁の中で信仰を守る者たち
ウズベキスタンのサマルカンド(写真:Gilad Rom / CC BY-SA 3.0)

中央アジアの中心に位置するイスラム教の国がウズベキスタンだ。表面上は「世俗国家」を掲げているが、その実態は強固な監視体制が敷かれた権威主義的な独裁国家である。最新の「ワールド・ウォッチ・リスト」において25位に位置するこの国では、国家と伝統的社会という「2つの分厚い壁」が、キリストに従う者たちを容赦なく締め付けている。

興味深いことに、ロシア正教会のような伝統的教派は、地元のウズベク人への伝道を試みない限り、政府から比較的干渉を受けずに済んでいる。当局が「国家の安定を脅かす過激派」として最も警戒し、厳しい弾圧の標的にしているのは、活発に福音を分かち合おうとする福音派やペンテコステ派などの無認可教会と、イスラム教からキリスト教へ改宗した現地の人々(MBB)に対してだ。

現在、教会を取り巻く法的な包囲網はかつてないほど狭まっている。政府は教会に対して「不可能な人数の会員数」を要求することで公式な登録を阻み、非合法な地下集会へと追い込んでいる。少しでも政府のプロトコルから外れれば、警察による急襲、尋問、そして重い罰金が待ち受けている。

最近の法改正では、「未認可の」キリスト教文書を所持していただけで、最低月給の実に50倍にも上る破滅的な罰金が科されるようになった。さらに、18歳未満の子どもや若者に対する宗教教育(日曜学校など)は完全に違法とされており、次世代への信仰の継承すらも国家によって不当に封じられているのである。

しかし、信者たちを苦しめているのは警察や国家の監視だけではない。特にフェルガナ盆地のような、伝統的なイスラムの価値観と氏族(クラン)の絆が強い農村部において、キリスト教への改宗は「一族への裏切り」を意味する。改宗が発覚すれば、彼らは地域社会から完全に排斥されるだけでなく、最も身近な家族から激しい暴力を受けることになる。

特に女性の改宗者が置かれている状況は極めて痛ましい。彼女たちは信仰を捨てるよう強制的に家の中に監禁(軟禁)され、時にはイスラム教徒との強制結婚や、強制的な離婚といった暴力の犠牲となっている。

主イエスは言われた。

わたしは、あなたがたを捨てて孤児にはしません。あなたがたのところに戻って来ます。(ヨハネ14:18)

どれほど緻密な監視網が敷かれ、愛する家族から拒絶されようとも、彼らの信仰の炎を完全に消し去ることは誰にもできない。主が彼ら信者をつかんで離さないのだ。今日も密かに配られた母語の聖書を握りしめ、静かに祈りがささげられていることだろう。

ウズベキスタンの兄弟姉妹のために祈ろう。警察の急襲や重い罰金の脅威におびえながらも、危険を冒して地下で集まり、神を礼拝し続けている無認可教会の信者たちの上に、神の守りがあるように。常に国家の監視下に置かれ、信徒を守るために重圧に耐えている指導者たちに、聖霊の特別な知恵と勇気が与えられるように。

そして、農村部で家族や親族から監禁され、激しい迫害に直面している改宗者の女性たちが、決して見捨てられることのない主の深い慰めを体験し、彼らの流す涙がこの国に真の自由とリバイバルをもたらす種となるよう、祈っていただきたい。

■ ウズベキスタンの宗教人口
イスラム 95・0%
無宗教・その他 3・5%
ロシア正教・カトリック等 1・2%
プロテスタント 0・3%

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石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。