
南米ベネズエラで6月24日に発生した地震を受け、世界の子どもを支援するキリスト教国際NGO「ワールド・ビジョン」は、被災者への衛生キットや食料の配布、子どもの居場所「チャイルド・フレンドリー・スペース」の開設といった支援を始めた。
ベネズエラ国民議会の発表(29日付)によると、この地震ではこれまでに死者1719人、負傷者5034人が確認されている。また、ワールド・ビジョンによると、通信途絶などにより6万9千人以上の安否が不明で、1万2千人以上が避難生活を強いられている。
ワールド・ビジョンは発災直後に緊急対応チームを立ち上げ、8つの州で初動調査を実施。子どもの保護や安全の確保、余震への恐怖や死別などによるメンタルヘルスの悪化、安全な飲料水の供給途絶と衛生環境の悪化による感染リスクの高まり、食料不足といった緊急のニーズが調査で明らかになったという。
29日までに実際に行った支援としては、215世帯に衛生キットと食料バスケットを配布したほか、首都カラカス市内2カ所にチャイルド・フレンドリー・スペースを設置し、54人の子どもと青少年に心理社会的支援を提供した。また、支援者向けに子どもの保護や心理的応急処置に関する研修を行い、カトリック教会やベネズエラ中央大学(UCV)とも連携して活動を進めている。
ベネズエラでは地震以前から深刻な人道危機が続いており、国民の約77%が1日1・9ドル未満で生活しているという。ワールド・ビジョンが今年1月に実施した調査では、世帯の34%で食事を取れない家族がおり、子ども・青少年の56%が情緒的不調を経験していることが分かっている。
日本事務所のワールド・ビジョン・ジャパンでは、ベネズエラの被災者支援のための緊急支援募金を行っており、協力を呼びかけている。