
ロシアのウクライナ侵攻に協力したとして、西側諸国による経済制裁下にあるベラルーシで、同国史上最大規模となる伝道集会が16日から17日にかけて開催された。両日とも1万5千人を上回る人々が参加し、参加者は2日間で延べ3万人を超えた。
開催されたのは、米国のビリー・グラハム伝道協会(BGEA)と、ベラルーシの700近い教会が協力した「希望の祭典」。首都ミンスクのチジョウカ・アリーナを会場にして開かれ、BGEA(英語)によると、2日間で2千人以上が信仰の招きに応じ、決心者一人一人に聖書が手渡された。
集会では、BGEAの総裁兼最高責任者(CEO)である大衆伝道者のフランクリン・グラハム氏が福音のメッセージを伝え、参加者らに「イエス・キリストを通して霊的に再び生まれる」経験をするよう促した。
「今夜、皆さんは新しい誕生、つまりイエス・キリストを通して霊的に再び生まれる経験をできます」
「イエスはあなたを罪に定めるために来られたのではありません。あなたを救うために来られたのです。イエスは『私は道であり、真理であり、命である。私を通らなければ、誰も父のもとに行くことができない』と言われました。神のもとへ行く道は他にありません。神はあなたを造り、あなたを愛しておられます。しかし、罪を赦(ゆる)され、神と個人的な関係を持つ唯一の方法は、神の御子であるイエス・キリストを通すことなのです」
グラハム氏は両日の集会でメッセージを伝え、そのハイライトをX(旧ツイッター)への投稿(英語)で伝えた。
「ここベラルーシのミンスクで、素晴らしい夜となりました。この国のクリスチャンの多くが、神が奇跡を起こしてくださったと言っています。(中略)彼ら(参加者)は国中のあらゆる場所からバスや電車、車で駆け付け、アリーナを埋め尽くしました。あふれ出た人々はアリーナの外に立ち、福音のメッセージに耳を傾けていました」
「このようなことは、この国の歴史上、これまで一度も起きたことがありません。(中略)43の都市や村から集まった1300人のメンバーによる聖歌隊に加え、信じられないほど素晴らしい交響楽団と、数人の地元アーティストが参加しました」
グラハム氏は、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領にも触れ、「福音派の教会がこのように全国規模で集まることを許可してくれた」として、感謝の意を述べた。
投稿には、あふれんばかりの観衆や、ステージで語るグラハム氏、聖歌隊のメンバーや参加者らの姿を写した写真も添えられていた。
別の投稿(英語)では、つい前の週には自殺を考えていたものの、集会に参加し、イエス・キリストにある救いを見いだした男性のストーリーを紹介した。
「彼は今夜ここへ来て、福音を聞き、キリストに信仰と信頼を置くことで真の希望を見いだしました。私たちは、この男性や他の何百人もの人々が罪から立ち返り、永遠の救いをもたらす唯一の方、主イエス・キリストに心をささげたことの故に、神に栄光を帰します」
BGEA(英語)によると、グラハム氏は集会開催前日の15日には、大統領官邸で2時間以上にわたって、ルカシェンコ氏と会談した。ルカシェンコ氏は、旧ソ連時代に経験したプロテスタント信者らとの交流について語るとともに、グラハム氏が総裁兼CEOを務める福音派の人道支援団体「サマリタンズ・パース」による同国への人道支援に感謝の意を表した。
ベラルーシは、2022年にロシアがウクライナに軍事侵攻して以降、侵攻に協力したとして、日本を含む西側諸国から経済制裁を受けている。一方、制裁下でも人道支援は継続されており、ルカシェンコ氏によると、ベラルーシが昨年受け取った人道支援の3分の2は米国からのもので、この中にはサマリタンズ・パースによるものも含まれているという。
グラハム氏は今年、ベラルーシ以外でも伝道集会を予定しており、5月30日から31日にかけてはスペインのマドリードで、10月3日には英国のマンチェスターでメッセージを伝える予定だ。