沖縄県名護市辺野古沖で平和学習中の高校生らを乗せた船2隻が転覆し、2人が死亡した事故で、国土交通省と内閣府沖縄総合事務局は、亡くなった船長の金井創(はじめ)氏(71)=日本基督教団佐敷教会牧師=を海上運送法違反容疑で中城海上保安部に刑事告発する方針を固めた。共同通信など、複数の国内メディアが19日、関係者の話として伝えた。
海上運送法は有償・無償を問わず、他人の需要に応じて人を船舶で運送する場合、登録を義務付けている。転覆した2隻はいずれも、市民団体「ヘリ基地反対協議会」が運航していたが登録をしていなかった。
同通信によると、金井氏は、船に生徒らが乗った同志社国際中学・高校(京都府)と事前に運航のやりとりをしていたとされ、同法違反の疑いが持たれている。
事故を巡っては、第11管区海上保安本部が3月、ヘリ基地反対協議会の活動拠点だったテントや事務所のほか、佐敷教会を家宅捜索するなどしていた。
ヘリ基地反対協議会は、無登録だったことについて、ボランティアであり事業性がなかったためと説明していた。しかし、朝日新聞によると、国は過去の運航実態から事業性があると判断した。
事故は3月16日午前10時10分ごろに発生。金井氏が船長を務めていた「不屈」が初めに転覆し、その後、救助に向かおうとした「平和丸」が約2分後に転覆。金井氏のほか、平和丸に乗船していた同志社国際中学・高校の高校2年の女子生徒(17)が死亡した。
2隻には当時、同校の高校2年の生徒18人を含む計21人が乗船しており、死亡した2人を除き、生徒12人と乗組員2人の計14人が負傷した。