2026年5月17日20時30分

トランプ氏、拘束中の牧師の釈放を習氏が「真剣に検討」 香港紙創業者は「難しい」

トランプ氏、拘束中の牧師の釈放を習氏が「真剣に検討」 香港紙創業者は「難しい」
握手を交わす米国のドナルド・トランプ大統領(左)と中国の習近平国家主席(右)(写真:米ホワイトハウスのフェイスブックより)

米国のドナルド・トランプ大統領は15日、中国で拘束されている政府非公認教会「錫安(シオン)教会」牧師の金明日(ジン・ミンリ)氏の釈放について、習近平国家主席が真剣に検討していると述べた。一方、収監中の香港紙「蘋果(ひんか)日報(リンゴ日報)」(2021年廃刊)創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏の釈放については「難しい」との認識を習氏が示したと明らかにした。中国からの帰国便で記者団に語った。

ロイター通信(英語)によると、トランプ氏は習氏との会談の中で両氏の釈放を提起したという。トランプ氏は「習氏は牧師(金氏)の釈放をとても真剣に検討していると思う」と述べ、前向きな反応を示したことをうかがわせた。一方、黎氏については「(習氏は)難しいものになると私に言った」と語った。

金氏の娘である金婷娅(ジン・ティンヤ)さんはAP通信(英語)に対し、「(金氏が釈放されれば)奇跡に他ならない」「私たちは、トランプ大統領と有能な政権がこの件を働きかけてくれたことに、心から感謝している」と語った。一方、黎氏の娘のクレア・ライさんは感謝を示しつつ、「(トランプ氏が)父を解放する人物となると確信している」と述べた。

金氏は2007年、北京で錫安教会を創設。同教会は一時、毎週の礼拝出席者が1500人を超え、「家の教会」と呼ばれる政府非公認教会としては、北京最大規模に成長した。18年の取り締まりによる閉鎖後も、オンライン礼拝への移行が後押しとなり、全国規模のネットワークを持つようになった。金氏は昨年10月に拘束され、翌11月に「情報ネットワークの違法使用」の容疑で、同教会の他の指導者ら17人と共に正式に逮捕された。起訴され有罪となれば、最長で3年の拘禁刑が下される可能性があるとされている。

一方、黎氏は中国政府に批判的な論調で知られた蘋果日報を1995年に創業。香港の民主化運動を支援した中心人物の一人で、2020年に施行された香港国家安全維持法違反罪などで起訴され、今年2月に禁錮20年の有罪判決が確定した。カトリック信徒として知られ、21年には全米カトリック朝餐祈祷会が主催するクリスティフィデレス・ライチ賞を受賞している。

トランプ氏は、米中首脳会談のため13~15日に北京を訪問していた。