
障がい者向けの支援プログラムを受けていた女性(当時25)にわいせつな行為をしたとして、警視庁は10日、東京YMCA元職員の重留真幸容疑者(40)=相模原市=を準強制わいせつ容疑で逮捕した。
時事通信や読売新聞によると、逮捕容疑は2023年3月5日、勤務先だった東京都新宿区西早稲田の東京YMCAの施設で、障がいにより抵抗が困難な状態であることに乗じ、女性の服を脱がせたり、自身の下半身を出したりして、わいせつな行為をした疑い。
重留容疑者は当時、発達障がいのある人向けに社会生活のマナーなどを教えるプログラムを担当していた。女性は自閉スペクトラム症などがあり、教室で2人きりになったところで被害に遭ったとされる。事件当日に講義はなかったが、共同通信によると、女性は4月以降のプログラムの手続きのために施設を訪れていた。
テレビ朝日によると、女性が帰宅後に「子どもを作る練習をすると言われた」と父親に話したことから、両親が警視庁に相談して発覚した。重留容疑者は取り調べに対し、「わいせつな行為をしたことは間違いない」「性的欲求を満たすためだった」と述べている一方、具体的な行為については「覚えていない」とし、容疑を一部否認している。
重留容疑者は、2013年から今年2月まで東京YMCAに職員として勤務。公認心理師の資格などを持っているとされる。
YMCA(Young Men's Christian Association=キリスト教青年会)は、1844年にロンドンで創立されたキリスト教精神を基盤とする世界的な団体。東京YMCAは1880年に結成された日本で最初のYMCAで、現在は公益財団法人として若者向けの教育事業や国際交流活動などを展開している。
準強制わいせつ罪は現在、2023年7月の刑法改正により従来の強制わいせつ罪と統合される形で不同意わいせつ罪として定められている。一方、事件は23年3月に発生しているため、改正前の準強制わいせつ罪に対する容疑で逮捕されたとみられる。
午後1時20分追記:東京YMCAは12日、ホームページに重留容疑者の逮捕に関する「ご報告とお詫(わ)び」を掲載。「被害に遭われた方に対し、心より深くお詫び申し上げます。あわせて、利用者の方々ならびに皆様に多大なるご心配とご迷惑をおかけしておりますことを、重ねて深くお詫び申し上げます」と謝罪した。
捜査に対しては当初から全面的に協力しており、今後も協力を継続するとし、「本件を極めて重大な事態として厳粛に受け止め、業務体制や施設及び職員の管理体制を見直し、再発防止に向け取り組みを一層強化」するとした。