2026年5月1日10時45分

ワールドミッションレポート(5月1日):モザンビーク 北部を覆うテロ、難民となる信者たち

執筆者 : 石野博

世界宣教祈祷課題(12月17日):モザンビーク
モザンビークの首都マプト(写真:AmigoDia / CC BY-SA 3.0)

インド洋に面した美しい海岸線を持つアフリカ南東部の国、モザンビーク。国全体としてはキリスト教徒が過半数を占めているが、現在この国の北部地域では、キリスト者に対する凄惨な暴力と迫害が日常的に引き起こされている。

オープンドアーズのひどい迫害国ランキング50の「ワールド・ウォッチ・リスト」では、モザンビークは39位となっている。

迫害の震源地となっているのは、北部のカボ・デルガード州である。この地域には、イスラム国(IS)と関連を持つ武装勢力(地元では「アル・シャバーブ」と呼ばれる)が潜伏しており、彼らはイスラム国家の樹立をもくろんで残虐なテロ活動を繰り返している。

過激派の攻撃は容赦がない。彼らはキリスト教徒の村を襲撃し、家屋や学校、病院、そして教会を次々と焼き払っている。キリスト教徒であることを理由に殺害されたり、若い女性や子どもたちが誘拐され、過激派の戦闘員と強制的に結婚させられたりする事件も後を絶たない。

この暴力の連鎖により、数十万人規模の人々が住み慣れた家を追われ、国内避難民として過酷な生活を強いられている。着の身着のまま逃げ出したキリスト信者たちは、避難キャンプで深刻な食糧不足や医療の欠如に苦しみながらも、なんとか生き延びようと身を寄せ合っている。

また、モザンビーク北部は国際的な麻薬密輸のルートにもなっており、犯罪組織の存在が地域の不安定さに拍車をかけている。政府軍や周辺国の部隊が過激派の鎮圧に動いているものの、暴力は完全に収束しておらず、信者たちは「いつ再び襲われるか分からない」という極度の恐怖とトラウマを抱えたまま日々を過ごしている。

聖書は言う。

主は虐げられた者の砦(とりで)/苦しみのときの砦。(詩篇9:9)

困難な中にあって、神こそは彼らのとりでとなられる。

モザンビークのために祈ろう。故郷を追われ、避難キャンプで先の見えない過酷な生活を送っている兄弟姉妹たちに、主の豊かな慰めと、必要な食糧や物資が備えられるように。全てを失い、恐怖とトラウマに苦しむ信徒たちをケアする現地の牧師やリーダーたちに、天からの特別な知恵と力が与えられるように。

そして、暴力を振るう過激派の心に神の光が差し込み、モザンビークの北部に真の平和が回復されるよう祈っていただきたい。

■ モザンビークの宗教人口
プロテスタント 29・9%
カトリック 20・6%
英国教会 0・5%
イスラム 18・6%

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石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。