
ウクライナ南東部ザポリージャで16日、バプテスト派教会がロシア軍の誘導爆弾による攻撃を受け、1人が死亡した。
ウクライナの公共放送「ススピーリネ」(ウクライナ語)など複数の現地メディアによると、ロシア軍は16日夕、ザポリージャの住宅地区に誘導爆弾(KAB)数発による攻撃を行い、そのうち1発が独立系バプテスト派教会「福音の家」の敷地内に着弾した。この攻撃で、ルスラン・ウチュズさん(49)が死亡した。
福音の家のオレクサンドル・ナゴルニー牧師がススピーリネに語ったところによると、ウチュズさんは別の教会の信徒で、当時、福音の家の修繕工事を手伝っていたという。教会の敷地内から通りに出ようとしたところに爆弾が着弾し、爆発に巻き込まれた。ウチュズさんには妻と子ども2人がおり、子どもたちは福音の家に通っていたという。
ウクライナのキリスト教系市民団体「フシラゾム」(ウクライナ語)によると、当時、教会では礼拝などは行われておらず、敷地内にいたのは4人だけだった。電気工事を行っていた男性2人にけがはなく、清掃作業をしていた女性1人が負傷したが、医師の診断後に帰宅した。
一方、教会の被害は甚大で、ほぼ全ての窓ガラスとドアが爆風により割れたり、吹き飛ばされたりした。教会の正面入口部分は完全に破壊され、外壁も大きく損傷したが、幸いにも本堂部分は天井と壁が残った。福音の家は現在、建物の状態を正確に把握するため、公的な調査結果を待っている。
2022年のロシアによる全面侵攻前、福音の家には約220人の信徒がいたが、現在は約130人にまで減っている。それでも、避難民の受け入れや若者・高齢者支援など、地域社会を支援する活動を積極的に行っている。
全ウクライナ福音主義キリスト教バプテスト教会連合(AUCECB)は17日、ホームページ(ウクライナ語)で、福音の家に対する攻撃を伝え、ウチュズさんの遺族らに哀悼の意を表明。「ロシアによるテロ攻撃の被害に遭った全ての人々のために祈り、ウクライナの地に正義に基づく持続的な平和が訪れるよう神に懇願します」と述べた。
ウクライナ国家非常事態庁の発表(ウクライナ語)によると、ロシア軍のザポリージャに対する16日の攻撃では、ウチュズさんが死亡したほか、16歳の少年1人を含む10人が負傷した。