2026年4月15日12時18分

ワールドミッションレポート(4月15日):エルサルバドル 壁を越える神の国の拡大

執筆者 : 石野博

ワールドミッションレポート(4月15日):エルサルバドル 壁を越える神の国の拡大
エルサルバドルの首都サンサルバドル中心部にあるバリオス広場(写真:Idea SV / CC BY-SA 4.0)

中米で最も面積が小さく、人口密度の高い国がエルサルバドルだ。長年、凶悪なギャング(マラス)による暴力と高い殺人発生率に苦しんできたこの国で今、一人の教会リーダーを通して、地域に驚くべき霊的突破が起きている。

エルサルバドルの教会リーダーのホルヘは、ある弟子訓練プログラムに参加した。当初、彼は自分の小さな教会のメンバーが増えることを目標にこのプログラムに参加した。しかし、そこで彼は思いがけない気付きを得た。

「神がこの訓練に私を導かれたのは、自分の小さな考えを変えるためだと気付きました。私は自分の教会のことしか考えていませんでした。ところが神は『ご自身の御国』を建てることを望んでおられたのです」

訓練を終えて彼が自分の教会に戻ったとき、自分の視点を変えられた経験を教会でも共有したいと考えた。そこで同じ弟子訓練プログラムを自分の教会でも開催することにした。最初の訓練への参加を呼びかけると、驚くべき反応があった。

「13歳の少女が私のところに来て『私、伝道者になりたい』と言ったのです。さらに、歩くのもやっとの67歳の女性も『私も訓練を受けたい』と言ってきました。その時点で神が何をなそうとしておられるのか、私には想像もつきませんでした」

最初の15人のグループが弟子訓練コースを終え、学んだことを実践するために街の通りに出た。ホルヘは「正直、恐ろしかったです。大通り沿いの家を訪問する計画でしたが、私は震えていました」と振り返る。

しばらくの間、全く何の反応もなかった。しかし、27軒目の家を訪問したとき、突如として壁は崩れた。2人の若者が心動かされ、キリストに人生をささげたのである。「その瞬間、私たちのチームは全員その場にひざまずき、泣き崩れました」

この出来事が全てを変えた。恐れを乗り越えた彼らは、祈り、福音を分かち合い、人々が応答するのを次々と目撃し始めたのだ。ある家族から「飼っている鶏が死にかけているから祈ってほしい」と頼まれ、彼らが祈ると鶏は癒やされ、家族5人が信仰を持った。

地元の市場では、売春婦たちにパンと菓子を配りながらイエスの愛を語った。すると、2人の売春婦を含む7人がキリストを信じたのである。

わずか1カ月の間に、約100人もの人々がキリストのもとに導かれた。それにより、新たに3つの家庭集会が開拓された。若者たちが説教をし、毎週のように洗礼式が行われるようになったのだ。

この驚異的な結果を見たホルヘの所属教派のリーダーたちは、この宣教のビジョンを全ての教会に導入するよう彼に求めた。「神は私の目を開いてくださいました」とホルヘは語る。「今、私は自分の教会だけでなく、神の国全体の視野で物事を見ています」

エルサルバドルのために祈ろう。ホルヘのように、自分の教会の壁や「快適な場所」にとどまることを乗り越えて、神の国全体を見据えるリーダーがさらに多く起こされるように。13歳の少女から67歳の女性まで、全ての世代の信徒たちが「キリストの弟子」として立ち上がり、街に出て大胆に福音を分かつことができるように。そして、暴力や貧困の爪痕が残るエルサルバドルの地域社会に、福音による劇的な変化と救いの連鎖が広がるよう、祈っていただきたい。

■ エルサルバドルの宗教人口
カトリック 60・1%
プロテスタント 37・6%
英国教会 0・1%
イスラム 0・03%
ユダヤ教 0・01%

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石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。