2026年3月10日23時26分

レバノン南部でカトリック司祭が死亡 イスラエル軍の砲撃で

レバノン南部でカトリック司祭が死亡 イスラエル軍の砲撃で
イスラエル軍の戦車による砲撃で負傷し、その後死亡したマロン典礼カトリック教会のピエール・エルラヒ司祭(写真:エイド・トゥー・ザ・チャーチ・イン・ニード=ACN)

レバノン南部で9日、カトリック司祭がイスラエル軍の戦車による砲撃で負傷し、その後死亡した。

バチカン・ニュース(英語)によると、死亡したのは、マロン典礼カトリック教会(マロン派)のピエール・エルラヒ司祭(50)。南部クライアにある信者の住宅がイスラエル軍の戦車による砲撃を受けたため、数人の若者と救助に向かったところ、再び砲撃があり負傷した。地元の病院に搬送されたが、その後死亡が確認されたという。

バチカン(ローマ教皇庁)は同日、ローマ教皇レオ14世がエルラヒ司祭の死に言及する声明を発表した。

「教皇レオ14世は、中東でここ数日間にあった爆撃で犠牲となった全ての人々に対し、また多くの子どもを含む多くの罪なき人々に対し、そして本日午後クライヤで殺害されたマロン派の司祭、ピエール・エルラヒ神父をはじめとする、彼らを支援していた人々に対し、深い悲しみを表明します。教皇は、事態の推移を懸念しながら注視しており、全ての敵意が一刻も早くやむように祈っています」

AFP通信(英語)によると、最初の砲撃で住宅に住む夫妻が負傷し、エルラヒ司祭を含めた近隣住民と赤十字の救急隊員が駆け付けたところで2度目の砲撃があり、エルラヒ司祭を含め4人が負傷。エルラヒ司祭はその後、負傷がもとで死亡した。

砲撃を受けた住宅は町外れにあり、イスラエル軍が標的にした理由は不明だという。また、クライアはこれまで、レバノンを拠点とする親イラン民兵組織「ヒズボラ」とイスラエルの間の紛争に巻き込まれたことはなかったという。

エルライ司祭は6日、隣町で地元住民らが開いた集会に参加し、「われわれは祖国を守るとき、平和的に守るのです。そして、われわれは、平和、善意、愛、祈りという武器だけを取るのです」と演説。「ここはわれわれの故郷であり、われわれは決してここを離れるつもりはありません。だからこそ、危険に身を置かざるを得ないのです」と述べていたという。