2026年2月5日20時45分

牧師の3人に2人が説教準備にAIを利用 米調査

牧師の3人に2人が説教準備にAIを利用 米調査
人工知能(AI)を利用して説教の準備をする牧師のイメージ(画像:チャットGPTで作成)

最新の調査によると、米国では牧師の3人に2人が、説教の準備に人工知能(AI)を利用しているという。また、教会指導者の間で最も多く使用されているAIは、対話型生成AIの「チャットGPT」で、AI搭載の文章作成支援ツール「グラマリー」がその後に続いた。

調査は、教会開拓や弟子訓練を支援する「エクスポネンシャル」(英語)が、教会指導者のためにAIに関する情報を発信している「AIフォー・チャーチ・リーダーズ」(英語)と協力して実施。その結果を、報告書「教会におけるAIの現状2025」(英語)としてまとめた。

調査対象は、米国内のさまざまな教派、教会規模、地域を代表する牧師や教会スタッフら計594人。このうち、説教の準備を行うとした回答者(全体の69%)の64%が、説教の準備でAIを使用していると回答した。2024年の調査では43%で、この1年で21ポイント増加した。

報告書は、「これは、牧師たちの毎週の説教準備において、AIが急速に主要なツールになりつつあることを示唆しています」と指摘している。

報告書によると、AIを毎週または毎日使用していると回答した教会指導者は61%で、このうち25%が毎日AIを使用していると答えた。

また、牧会活動においてAIを使用することに賛成する教会指導者は91%に上り、反対とした9%を大きく上回った。24年は賛成が87%、反対が13%で、この1年でAIに対する見方がより肯定的になったことになる。

用途別では、コンテンツ作成(36%)でAIを使用することが最も多く、次いで、調べもの(26%)、事務作業(16%)、画像生成(10%)が続いた。

ツール別では、チャットGPT(26%)が最も広く使用されており、その後に、グラマリー(11%)と、米マイクロソフト社のAI検索エンジン「コパイロット」(9%)が続いた。

米グーグル社の対話型生成AI「ジェミニ」と、デザインプラットフォーム「キャンバ」のAI駆動型デザイン機能セット「キャンバ・マジック・スタジオ」は、それぞれ8%が使用していると答えた。

牧会現場でのAI利用が広がる一方、「全体として、AIが持つ牧会への可能性に対して、ますますオープンになってはいるものの、依然として、それに伴う重大な倫理的かつ実務的な検討課題に苦慮している教会の姿を、この調査は描き出しています」と報告書は指摘する。

AIに対する懸念として最も多く挙げられたのは、「神学的ずれ」(29%)で、報告書は「AI生成コンテンツの誤情報や神学的正確性・整合性に関する懸念は、多くの牧師にとって依然として最優先課題である」としている。

また、AIが、牧会者による個人的・霊的指導や教会内の人間関係を、代替したり弱めたりするのではないかと不安視する声も多かった(23%)。この他、プライバシーとデータの安全性(20%)や、透明性と説明責任(15%)なども懸念事項として挙げられた。