2026年1月25日08時52分

ワールドミッションレポート(1月25日):ジンバブエ 闇を照らす「紙の宣教師」

執筆者 : 石野博

ワールドミッションレポート(1月25日):ジンバブエ 闇を照らす「紙の宣教師」
首都ハラレにある聖公会の教会(写真:Damien Farrell)

かつては「アフリカの穀倉」と呼ばれたアフリカ南部の肥沃(ひよく)な大地がジンバブエだ。しかし現在、この国は長期にわたる経済の不安定さと高いインフレ率に直面しており、多くの人々が生活費の高騰に苦しんでいる。特に食料価格の上昇は深刻で、食料安全保障に不安を抱える世帯が少なくないのが現状だ。

また、インフラの脆弱(ぜいじゃく)さや資金不足により、電力供給が不安定になる地域もあり、停電が日常生活や経済活動に影響を与えることもある。こうした状況は、人々の暮らしに大きな負担をもたらし、将来への不安を増幅させている。

多くの国民が「明日のパン」さえ見通せない不安の中にいる。しかし、この深い闇のただ中で、一軒一軒の扉をたたき、希望の光を届けている働きがある。

宣教団体のワールド・ミッショナリー・プレス(WMP)とエブリー・ホーム・フォー・クライスト(EHC)の報告によれば、昨年だけで彼らのチームはジンバブエ国内の69万軒以上の家を訪問し、210万部を超える福音小冊子を配布した。

ジンバブエでは統計上、国民の多くがキリスト教徒とされるが、実際には土着のアニミズムや偽りの教えが混在する「混合宗教」の状態にある人々が少なくない。サタンは貧困や病気につけ込み、誤った希望で人々を惑わせている。だからこそ、混じり気のない神の言葉が届けられる必要がある。WMPやEHCの配布している小冊子が、その重責を担っているのである。

ある現地の牧師はこう証言する。「私たちが配るこの小冊子は、ただの紙ではありません。そこには聖書の福音が記されており、その福音は人々の抱える具体的な問題に答えを与え、解決をもたらす『神の力』なのです」

実際に、この活動を通じて50万人以上の人々が福音に対して肯定的な反応を示し、地域社会に変革が起き始めているという。「福音が真剣に受け止められるとき、コミュニティー全体が変わるのを私たちは目撃しています」とEHCのチームリーダーは語る。

物理的な電力不足で街が暗闇に沈む夜も、各家庭に届けられた「紙の宣教師(福音の小冊子)」は、ランプの明かりの下で人々の魂を照らし続けているのだ。

ジンバブエの経済的な混乱が収束し、人々の生活が守られるように祈ろう。配布された210万部の小冊子一つ一つが、それを読む人々の心に正しい聖書理解をもたらし、混合宗教や偽りの教えの縛りから解放するように、そして、御言葉の光がいよいよ輝きを増し、聖霊による霊的刷新が、この国を新しくするように祈っていただきたい。

■ ジンバブエの宗教人口
プロテスタント 67・3%
カトリック 9・6%
イスラム 1・1%
土着宗教 19・3%

◇

石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。