コーカサス山脈の南麓、黒海とカスピ海に挟まれた要衝に位置するジョージア(旧グルジア)は、地理的、文化的、宗教的な交差路となるため、しばしば「コーカサスの十字路」と呼ばれる。ワイン発祥の地としても知られるこの国は、4世紀にキリスト教を国教とした世界で最も古いキリスト教国の一つだ。古代から続くジョージア正教会の伝統が国民のアイデンティティーとして深く根付いている一方、プロテスタントや福音派の教会は少数派であり、しばしば社会の片隅で孤立した戦いを強いられてきた。
この国で今、教派の壁を超えた新しい一致の種がまかれようとしている。世界的な宣教団体「A3」(旧アジアン・アクセス)が、ジョージアの教会指導者たちを一つに結び合わせるための働きをスタートさせようとしているのだ。
ジョージアの福音派教会が抱える最大の課題は「分断」と「孤立」である。バプテスト、ペンテコステ、その他の独立系教会が存在するが、ミニストリーや教団が縦割り化しがちな傾向がある。正教会優位の社会の中で、福音派同士が互いに協力する機会は乏しく、多くの牧師が孤独の中で燃え尽きてしまう危機に瀕していた。
そこでA3がジョージアでの活動に当たって掲げたビジョンが「ワン・チャーチ(一つの教会)、ワン・ミッション(一つの使命)」だ。A3グローバル・ミニストリー副総裁のジェヤカラン・エマニュエル氏はこう語る。「教会は私たちのものではありません。主イエス・キリストご自身の血によって買い取られたものであり、私たちはその管理者に過ぎないのです」
彼らが目指しているのは、単なるスキルアップのセミナーではない。指導者たちが教派の枠を超え、「私たちはライバルではなく、キリストにある兄弟なのだ」という事実に目覚めることだ。現在、A3は牧師たちのリーダーシップ開発プログラムを正式に立ち上げるための最適な戦略とタイミングを求めて、現地のリーダーたちと共に祈りを積み上げている。
まだ始まったばかりのこの動きだが、その期待は大きい。もしジョージアの教会が一つに結ばれるなら、その影響力は教会の中だけにとどまらず、社会全体を変える触媒となるだろう。コーカサスの十字路で、バラバラだった糸が、キリストの愛によって太く強い一本の絆へと紡ぎ直される時が期待される。
ジョージアの教会のために祈ろう。A3によるプログラム立ち上げのための正しい戦略とタイミングが神から与えられるように。現地の牧師たちが教派の違いを超えて「霊的な友情」で結ばれ、孤独と孤立から解放されるように。そして「一つの教会、一つの使命」のビジョンが実現し、ジョージアの人々が一致した教会の姿を通して、真の救い主イエス・キリストに出会う霊的覚醒が起こるように祈っていただきたい。
■ ジョージアの宗教人口
グルジア正教 76・1%
プロテスタント 0・8%
カトリック 1・0%
イスラム 11・3%
無神論 9・6%
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