
英ポルノ女優のリリー・フィリップスさん(24)が、洗礼を受け、キリスト教への信仰を再確認したと表明した。一方、この洗礼を巡っては、心からの回心を示すものなのか、それとも単なる売名行為なのかで意見が分かれ、議論を呼んでいる。
昨年6月に「12時間で1113人の男性と寝た」と主張し、注目を集めたフィリップスさんは2日、自身のインスタグラム(英語)に、洗礼を受ける動画を投稿した。動画は、カニエ・ウェストの「God Is」が流れる中、フィリップスさんが牧師によって水に浸される様子を映したもので、「永遠に記憶すべき日」との言葉が添えられている。
米誌「USウィークリー」(英語)によると、洗礼を受けたのは昨年12月28日のことで、フィリップスさんは同誌に対し次のように語っている。
「しばらく宗教から離れており、そのほとんどを否定していました。ですが私生活で大きな出来事が起こり、再び神様と話す必要性を感じたのです。長い間信仰を実践していなかったので、再洗礼を受けて、神様との関係を再構築したいと思いました」
フィリップスさんは、「ポルノ業界には多くのクリスチャン女性がいる」と主張し、自らの職業の故に「良きクリスチャン」とは思われないだろうと認めつつも、自身の立場を変える意思はないと述べた。
「私は決して、伝統的なクリスチャンを自認しているわけではありません。同性婚にも反対していませんし、中絶の権利も支持しています。ですから、必ずしも伝統的価値観を持っているわけではありません。でも、だからといって、クリスチャンでないわけではないのです。ただ、クリスチャンのコミュニティーが私を受け入れてくれることを願っています。神様との関係は人それぞれに異なるものだと思うからです」
フィリップスさんは、自身の家族について「常に信仰心があった」とし、「それほど熱心に実践しているわけではありませんが、(洗礼を受けたことを)明らかに私以上に喜んでくれました」と述べ、近い家族には牧師がいることも明かした。「私たちは子どもの頃から神様にとても近いところにいました。家族は(洗礼を)喜んでくれました」
今後の活動については次のように語った。
「仕事は控えめにし、信仰をより優先させます。私は頻繁に旅行するせいで--これが私の課題なのですが--教会にあまり行けていません。でも、教会以外で祈ったり、信仰を実践したりできないわけではありません。そうするつもりですし、これからもそうしていきます」
一方、この洗礼に対し、キリスト教界の反応は賛否入り混じっている。
複数の女性に対する性的暴行疑惑に直面する中、キリスト教に改宗し2024年に洗礼を受けた英国の俳優でコメディアンのラッセル・ブランドさん(50)は、自身のX(旧ツイッター)への投稿(英語)で、フィリップスさんの動画を共有し、短く「神様に感謝します」と記した。
ブランドさんは過去の対談(英語)の中でも、フィリップスさんは「神の子」であり、「特別で、神聖な存在」だと強調。「人生のあらゆる面で大切にされ、慈しまれるに値する」と語りかけ、自身の「尊い魂と霊」を自覚するよう促し、ポルノ業界からの離脱を勧めていた。
一方で、米クリスチャン評論家のジョン・ルートさんは、今回の洗礼は単なる売名行為に過ぎないと批判している。
ルートさんは、自身のXへの投稿(英語)で、フィリップスさんが今もポルノ素材を販売している点やSNSに不適切なコンテンツを掲載し続けている点、同性婚や中絶を支持している点、また、洗礼を受けた理由としてイエス・キリストに言及していない点を列挙。「神様は誰をも救える」としつつ、フィリップスさんには「良い実を結んでいる証拠が見当たらない」と指摘している。
さらに、「近頃のキリスト教は、自身のブランド価値を高めるための詐欺的行為と化している」と断じ、フィリップスさんについて、神に従うと言いながら、自身の罪を正当化しているとして厳しく非難している。
一方で、イエス・キリストへの信仰をきっかけに、完全にポルノ業界から引退した人は少なくない。
数百本の作品に出演し、数百万ドルを稼いだという元ポルノ女優のブリトニー・デ・ラ・モラさん(38)は改宗後、夫と共にポルノ依存症などからの回復を支援するミニストリー「XXXチャーチ」(英語)の働きを引き継いだ。
また、昨年11月には「ポルノの女王」として知られたジェナ・ジェイムソンさん(51)が受洗。「数十年にわたって、自分の体と罪で知られてきた」が、今後は「立場を変える」と言い、自身の影響力を伝道のために活用していると明かした。