
日本キリスト教協議会(NCC)は、米国が3日未明に行った南米ベネズエラに対する攻撃に対し、「強い憤りをもって抗議」する文書(6日付)を発表した。文書は吉高叶(かのう)議長と大嶋果織総幹事の連名によるもので、日本語と英語で出された。
文書では、攻撃により多くの人命が失われたとし、米国のドナルド・トランプ大統領が攻撃を正当化し、米国の意に沿わなければ再攻撃することも示唆していること、さらに米国がベネズエラを「運営」すると発言したことを問題視。「こうした発言と行動は、ウクライナ、ガザ、ミャンマーをはじめ、世界各地で行われている武力による支配や侵攻を正当化し、暴力の連鎖をいっそう拡大させるもの」だと批判している。
また、高市早苗首相に対しては、「こうした重大な事態に対して曖昧な態度を取り続けている」とし、「深い失望と強い懸念」を表明。「人々のいのちと国際法を守る立場から、武力行使に明確に反対する姿勢」を示すよう強く求めるとした。
その上で、NCCは「武力による解決を現実的な選択肢として黙認しようとする状況に抗(あらが)い、イエス・キリストが示された非暴力と和解の道を歩み続けます」とし、「世界各地で起きている暴力に立ち向かう人々と連帯し、祈りと行動をもって非暴力による平和を目指していく決意を、ここにあらためて表明します」と述べている。
ベネズエラでは、今回の攻撃でニコラス・マドゥロ大統領と妻のシリア・フローレス氏が米国に拘束されたことを受け、デルシー・ロドリゲス副大統領が5日、暫定大統領に就任。また、ディオスダド・カベジョ内務・法務相は7日、攻撃により少なくとも100人が死亡し、同程度の数の負傷者が出たと発表した。
一方、マドゥロ氏とフローレス氏は米国に移送され、現在はニューヨーク・ブルックリン地区のメトロポリタン拘置所に収容されている。麻薬密輸罪などで起訴されたマドゥロ氏は5日、ニューヨークの連邦地裁に初出廷し、無罪を主張した。