2025年11月9日23時51分

ローマ教皇レオ14世に聖書協会共同訳のミニチュアバイブルなど献呈

 教皇レオ14世に聖書協会共同訳のミニチュアバイブルなど献呈
聖書協会共同訳のミニチュアバイブル(新約聖書)をローマ教皇レオ14世(右)に手渡す菊地功枢機卿(左)=10月10日(写真:バチカンメディア)

日本聖書協会は、日本における聖書普及事業150年を記念して発行した四訳対照の詩編と、聖書協会共同訳のミニチュアバイブル(新約聖書)を、ローマ教皇レオ14世に献呈した。

副理事長の菊地功枢機卿(カトリック東京大司教)が10月、枢機卿としての名義教会着任式に出席するためローマを訪問した際、教皇との個人謁見の中で手渡した。着座式は同月9日、ローマ郊外のサン・ジョバンニ・レオナルディ教会で行われ、個人謁見は翌10日に行われた。

四訳対照の詩編は、この150年に日本で発行された「文語訳」「口語訳」「新共同訳」「聖書協会共同訳」の4つの日本語訳聖書のうち、各訳の「詩編(詩篇)」をそれぞれ読み比べできるよう、並列して収めたもの。正方形の判型に、2種類の紙を箔(はく)押しでつなぎ合わせた美しい装丁が特徴的。10月1日に東京で行われた聖書普及事業150年の記念レセプションでも、列席者に記念品として贈呈された。

ミニチュアバイブルは、縦6センチ・横4センチという手のひらサイズながら、聖書協会共同訳の新約聖書全ページを収録した総革装の本格的な聖書。通常版は黒革表紙だが、教皇には、白革表紙で天小口を金付けし、収納箱も特別製造した特装版を献呈した。

日本聖書協会は、2017年には新共同訳を、昨年には聖書協会共同訳の特装版講壇用聖書を、それぞれ前教皇の故フランシスコに献呈している。現教皇のレオ14世に同協会発行の聖書を献呈するのは初めてで、「150年にわたる聖書普及の歩みを覚えつつ、この出来事を日本と世界における聖書普及の新たな一歩としてまいります」としている。

レオ14世に献呈された2種類の聖書は、それぞれ『旧約聖書 詩篇 四訳対照』『聖書協会共同訳新約聖書 ミニチュアバイブル』として、一般にも販売されている。ただし、ミニチュアバイブルは通常版で、500部の限定となっている。