2025年10月28日09時25分

ワールドミッションレポート(10月28日):アイルランド ホームレスからセレブへ 若き成功者ゲッドの回心(3)

執筆者 : 石野博

カトリック地区とプロテスタント地区の対立(※地域対立であり宗教対立ではない)を超え、カトリック地区の住民だったゲッド・アームストロングはプロテスタント地区のプロテスタント教会で救いを経験した。アルコールと虚栄の生活を捨て、神の愛に生かされる新しい人生が始まったのだ。(第1回から読む)

今、ゲッドはその経験をSNS上で証ししている。かつて彼を一躍有名にした TikTok は、今では福音のメッセージを伝えるプラットフォームとなった。「以前はうつで泣いていました。今はイエスの愛を知り、救われた喜びで泣いている」と語る動画は、数十万回再生され、同世代の若者に影響を与えている。

彼は「神の子どもたちを救いたいという欲求は、批判への恐れよりも強い」と言い切る。かつての彼を知るフォロワーたちは驚き、ある者は嘲笑し、ある者は励ます。しかしゲッドは「完璧な人間を見せたいわけじゃない。弱さの中で働く神の力を見せたいんだ」と語る。

信仰は今も彼を形づくり続けている。母親も教会に通い始め、家族全体に希望の光が差し込んだ。かつて「孤独と成功」に支配されていた人生が、今は「愛と赦(ゆる)し」に満たされている。

ゲッドの証しは、英国やアイルランドだけでなく、世界中のSNS世代に「真の成功とは何か」を問いかけている。「イエスは道であり、真理であり、命だ。彼を通して全てが可能なんだ」と彼は告白する。

ゲッドが今後キリスト者としてますます成長し、多くの若者に福音の希望を届ける器として用いられるように祈ろう。今も世界中の多くのセレブリティーたちが、むなしさと孤独の中にいる。彼らが所有物や名声に縛られるのではなく、それらを用いて主の御名が証しされるように、彼らに福音を証しする者が送られ、彼らが主イエスを信じて救われるように祈っていただきたい。

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石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。