
欧州福音同盟(EEA)は17日、東欧モンテネグロで開催した年次総会で、ウクライナ福音主義プロテスタント教会協議会(CEPCU)の加盟を全会一致で承認した。CEPCUは8月25日にEEAへの加盟を決定しており、EEAが承認したことで、正式に加盟が決まった。
欧州の福音派メディア「エバンジェリカル・フォーカス」(英語)によると、加盟に向けた協議は3年前に始まった。
ロシアがウクライナに対する軍事侵攻を開始してから半年後の2022年10月、東欧ボスニア・ヘルツェゴビナで、EEAの3年に1度の大会「ホープ・フォー・ヨーロッパ」が開催された。これに参加したウクライナの代表団が、連携強化に関心を示したという。
その後、翌23年にポーランドで会合を開催。今年に入って、EEAの共同総主事の一人であるヤン・ベッセルス氏が6月と8月に2度、ウクライナを訪問した。
EEAのもう一人の共同総主事であるコニー・ドゥアルテ氏は、「彼らはEEAの一員になれることを大変喜んでおり、私たちも彼らを歓迎できることを大変うれしく思っています」とコメント。「(ロシアとウクライナの)3年の戦争の間、私たちに加盟する各国の福音同盟が、彼らと関わってきました。ですから、今、私たちがより正式に連携できたのは自然な流れといえるでしょう」と話した。
CEPCUは公式サイト(ウクライナ語)で、「EEAへの加盟は、国際協力の発展、共同の証し、そして欧州と世界における信教の自由の保護において重要な一歩です」とするコメントを発表した。
EEAは、世界福音同盟(WEA)の加盟組織の一つで、2300万人に上るとされる欧州の福音派クリスチャンを代表する。CEPCUが加わったことで、加盟する国レベルの連合組織は35カ国37となる。CEPCUにはウクライナの12教団が加盟しており、加盟教団の所属教会数は1万を超える。
ロシアの軍事侵攻から1年がたった23年には、WEA、EEA、CEPCUの3者が共同で、ロシア軍の即時撤退などを要求する声明を発表したこともある。なお、EEAには、ロシア福音同盟(REA)も加盟している。