政変と政治的、社会的な不安定が長く続くシリアにおいて、「イエス・キリストにある希望」という一つのメッセージを、福音放送が揺るぎなく伝え続けている。
トランスワールド・ラジオ(TWR)は、10年以上にわたり「シリアへの希望(Hope for Syria)」を放送してきた。この番組は、戦争や喪失を経験してきた無数のリスナーに勇気を与えてきた。暫定政権下で混乱が続く中にあっても、TWRのチームは活動を休まず続け、電力の供給がある午前2時に収録を行うことも珍しくなかった。
あるリスナーは、番組に次のようなメッセージを寄せている。「私たちはここで、確かに食べ物に飢えているかもしれません。でも、もっと強く飢えているのは、地上の食物ではなく、天の食物だということに気付いたのです」
TWRは次世代への働きかけにも力を入れている。シリアの人口のおよそ半数が24歳未満であることから、地元の若いキリスト者が主導する若者向けの番組制作を積極的に進めており、若者たちに福音を届けている。
TWRのアレンカ・スティーブンソン氏は、次のように語っている。「メッセージは決して変わりません。常にイエスへの希望を伝えています。しかし、その希望を分かち合う方法は、人々の現状に響くものでなければなりません」
困難の中にあっても、最も必要とされる場所に光を届けようとする、シリアの福音放送のために祈っていただきたい。
■ シリアの宗教人口 ※内戦前統計
イスラム教 90%
プロテスタント 0・2%
カトリック 3・1%
正教会系 3・0%
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