ボリビアは南アメリカ中央部に位置する内陸国で、多様な地形と文化を持つ国だ。アンデス山脈、高原地帯(アルティプラノ)、熱帯雨林などが広がり、自然の美しさが魅力だ。先住民文化が色濃く残り、ウユニ塩湖やチチカカ湖などの観光地も有名だ。
ボリビアの宗教の自由は憲法で保障されている。他の中南米諸国同様、カトリック国であるが、近年はプロテスタント、特に福音派が増加している。さらに、先住民の伝統的民間信仰や儀式も根強く残っており、カトリックと融合した混合宗教も見られる。
貧困と不平等はボリビアを依然として苦しめ、持てる者と持たざる者の間に亀裂を生み出している。近年の政治的混乱としては、2019年にモラレス前大統領が退任した一方で、2020年の選挙ではルイス・アルセ氏が後継者となり、圧勝した。ボリビアの農家はコカの葉で他の農産物よりも多くの収入を得ているが、コカの用途の一部は違法である。東部の豊富なガス田は、白人エリート層、西部の高地住民、そして東部の混血および先住民族の間で緊張を生み出している。
一方、福音派キリスト教徒は数と影響力において大きく伸長したが、課題に直面している。中には、偽りの教えに従ったり、弟子としての正しい歩みと聖書の知識を欠いたまま、道徳的に失敗したりするケースもある。福音派の信者は、神の国の価値観を、言葉と行いで表すことによって、ボリビアにおける貧困、不正義、そして社会にまん延する悪との戦いを主導しなければならない。このような信者は、道徳的な明確さと貧しい人々への憐(あわ)れみ深い働きを必要としている同国に、大きな影響を与える可能性を秘めているのだ。
神が、何千人もの新しい指導者をご自身のご用のために選んでくださるよう祈ろう。そして何よりも、ボリビアの人々の救霊のために祈っていただきたい。
■ ボリビアの宗教人口
カトリック 77・6%
プロテスタント 17・5%
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