2025年4月26日11時12分

ワールドミッションレポート(4月26日):コロンビア 地獄の街から希望の光へ

執筆者 : 石野博

コロンビアのメデジン市は、依存症者、ホームレス、そして移民が入り混じって環境が悪化している。あるキリスト教団体は、そんなメデジン市の最も暗い場所に光をもたらしている。シウダー・レフュジオ(避難所)は、困難に塞がれている何千人もの人々を路上から助け出し、食料、住居、そしてキリストの変革の力と救いをもたらしたのだ。

毎週、チームはメデジン市の悪名高い「ヘルストリート」(ブロンクスとしても知られる野外麻薬地帯)を訪れ、薬物中毒者、売春婦、ホームレスの人たちと共に彼らのために祈り、食事と憐(あわ)れみを分かち合っている。シウダー・レフュジオのプログラムに参加する人々は、ベッド以上のものを受け取るのだ。それは信仰であり、弟子としての歩み、そして職業訓練を通して、体系的な癒やしの旅が始まる。施設内のベーカリーは、入居者に職業スキルと未来を身に付けさせ、65%という平均をはるかに上回るリハビリ成功率の達成に貢献しているのである。

元薬物中毒者のイェイソン・マリンは、本当の奇跡とは「愛すること、生きる目的を持つこと、そして福音を伝えることを学ぶことです」と言う。カミラ・ゴメスは、長年の薬物依存から立ち直り、娘と再会することができた。

ベネズエラの危機により、何百万人もの人々が国境を越えて逃れ続けてくる中、シウダー・レフュジオはさらに多くの人々に奉仕するために活動を拡大している。「人々はただ説教だけを求めているのではありません」と宣教師のダグラス・カルヴァーノは言う。「彼らは福音を聞くのと同様に、福音が実際に働くのを見たいのです。そして、それは今まさに、ここで起きていることなのです」

福音は、やかましいドラや、うるさいシンバルでもない。それは現実に働く神の愛であり、神の力だ。シウダー・レフュジオで変えられた何千人もの人々は、まさにその福音の力を体験して、それを証ししているのだ。

国の政情不安によって、祖国を捨てなければならない人々を思いやろう。彼らが物心両面で、救いにあずかるように祈っていただきたい。

■ コロンビアの宗教人口
カトリック 82・1%
プロテスタント 7・8%
英国教会 0・02%
土着の宗教 2・9%

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石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。