2025年4月19日11時51分

ワールドミッションレポート(4月19日):ナイジェリア 完全に変えられたイスラムの村

執筆者 : 石野博

キリスト教徒への暴力と迫害、そして国にまん延する貧困などの諸問題を抱えるアフリカの地域で、神は新たな信者たちをご自身のもとに引き寄せてくださっている。

アンノウン・ネイションズのグレッグ・ケリー氏は最近、ナイジェリア北部のほぼイスラム教徒が住む地域を訪れた。これらの地域は、福音が浸透していないことに加え、貧困は目に見えて人々の生活を圧迫していた。

ケリー氏はこう語る。「ここに来ると、人々の生活の苦しさを実感します。貧困はあらゆる場所で目に入ります。村々は干ばつに見舞われており、日用品を買うのにも苦労しています。こんな問題ばかりの場所ですが、それでもなお、神はこの地で力強く働いておられるのです」

神の働きは、この地域の2つの村で特に顕著だ。ナイジェリア北部はこんなにも政治的、社会的混乱があるにもかかわらず、あるチームは、ある村で給水プロジェクトを完了することができた。これがきっかけとなり、村長に福音を伝える機会が開かれた。そして何とその結果、村長と村全体が悔い改め、信仰をもって主に立ち返ったのである。

しかも神は、まるでそれだけでは十分ではないかのように、別の村でてんかんを患っていた男性を奇跡的に癒やされた。

ケリー氏はこう言う。「この出来事は、地域の指導者全員、特に呪術師の注目を集めました。呪術師たちは何度もこの人を癒やそうと試みましたが、結局、何も効果はありませんでした。しかし神は、聖霊の力によって彼を癒やしてくださいました。今では、ナイジェリア北部、ニジェール国境に近いこの2つの村は、100%キリスト教徒の村となったのです。私たちにとって、これはまさに信じられない経験でした」

これらの村々の信者たちは、神の言葉を渇望している。彼ら自身の報告によると、それでも彼らは、救い主についてまだ十分に聞くことができないそうだ。

「こんなにも御言葉に飢え渇いている彼らには、太陽電池で駆動するオーディオ聖書『トレジャー』が役に立っています。彼らはそれを聴いて、毎日聖書に触れています。かつて呪術師だった男は、日の出から日没まで毎日神の言葉を聞いているのです。私たちは、神がこの地域で行っておられることを喜んでいます」

神がこれらの新しい信者たちを、福音の真理と理解において成長させ続けてくださるように祈っていただきたい。

■ ナイジェリアの宗教人口
イスラム 45・1%
プロテスタント 37・1%
カトリック 12・1%
英国教会 12・6%
土着の宗教 3・3%

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石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。