2025年4月18日11時34分

孤独は恵み 菅野直基

コラムニスト : 菅野直基

耐え難い苦しみの一つが、孤独ではないでしょうか。文字通りの独りきりというよりも、人々の中にいるのにコミュニケーションが持てないのが孤独の苦しみです。

自殺をする人の統計を見てみると、一人暮らしの人より、むしろ家族と一緒に暮らしている人の方が多いそうです。コミュニケーションが取れないで苦しむと、過去を懐かしみ、「昔は良かった!」と過去の栄光を思い出して自分を慰め、現実から目を背けます。それは自己満足に過ぎません。

孤独の苦しみを乗り越えるためには、孤独を恵みとして受け入れることです。人は孤独になったとき、自分の仮面の下にある本当の自分と向き合うことができるものです。その耐え難い孤独の苦しみと向き合うときに、自分を超えた存在に目を向けられます。

孤独は、神と出会い、神との関係を深めるチャンスなのです。自分と向き合い、仮面の下のありのままの自分で神と出会い、神と一体になったならば、神と共に、自分の殻から飛び出していきましょう。

人は誰でも、少なからず孤独を感じているものだと思います。真に孤独を味わった人だけが、孤独に苦しむ人の友となり、孤独を埋め合わせて余りあるお方、神を通して、深い交わりとコミュニケーションを持つことができるのではないでしょうか。

孤独は、それを乗り越えて神と出会い、人と交わるためのツールであり、恵みなのです。もしあなたが、今孤独を感じているならば、感謝して受け入れてください。そこから新しい一歩が始まっていくからです。

私は深い孤独を味わったときに神と出会い、神との交わりが深まり、神と一体になることを経験できました。私がコラムを書き続けているのは、孤独に打ち震える人に寄り添い、神の恵みを分かち合いたいからです。

あなたと孤独を共有し、その向こう側にある世界を共に喜びたいです。

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菅野直基

菅野直基

(かんの・なおき)

1971年東京都生まれ。新宿福興教会牧師。子ども公園伝道、路傍伝道、ホームレス救済伝道、買売春レスキュー・ミッションなどの地域に根ざした宣教活動や、海外や国内での巡回伝道、各種聖会での賛美リードや奏楽、日本の津々浦々での冠婚葬祭の司式など、幅広く奉仕している。日本民族総福音化運動協議会理事。

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