2025年3月2日14時02分

ワールドミッションレポート(3月2日):ラマダン中のイスラム教徒たちのために祈ろう

執筆者 : 石野博

先月28日からイスラム教徒のラマダン月が始まった。毎年、世界中のイスラム教徒がラマダンに参加する。彼らにとってのラマダンは、神を求め、日の出から日没まで断食し、自分自身を清めるなど、さまざまなことを行う聖なる月だ。

しかし、ラマダンが重要なのは、イスラム教徒にとってだけではない。われわれキリスト教徒にとっても重要な時期だ。というのも、たとえどこに住んでいようとも、この時期は、世界中のイスラム教徒との関係を築くまたとないチャンスなのだ。そう言うと難しいように聞こえるかもしれないが、福音の種を蒔(ま)くことは決して難しくはない。

主イエスは言われた。「こういうわけで、『ひとりが種を蒔き、ほかの者が刈り取る』ということわざは、ほんとうなのです」(ヨハネ4:37)

私たちがイスラム教徒に対して、主イエスに帰依するように導くとしたら、それは容易なことではない。しかし、福音の種を蒔くだけなら、それは決して難しくないのだ。しかもその種を成長させてくださるのは、私たちではなく、神ご自身なのだ。

中東およびイランのイスラム教徒の福音宣教に励む Heart4Iran の関係者によると、こうだ。「一度福音の種が蒔かれて、その種が心の中に入ってくることを許しさえすれば、彼らはそれについて真剣に考えます。植物に水をやるのは神です。彼らと話すこと、夢を見ること、奇跡を起こすこと、祈りに応えることを通して介入し、彼らの心の中で種を成長させてくださるのも神です。ですからイスラム教徒に対する伝道を理解するためには『神に任せなさい』というのが正解です」

「しかしそれでもまだ、私たちには担うべき役割があります。どうか次のことを心に留めて、ためらわずチャレンジしてください。イスラム教徒のクラスメート、同僚、友人と接するときには、彼らを尊敬し、彼らの考えや儀式を尊重し、彼らと友達になり、思いやりを持ち、ただ彼らを愛し、神の心を彼らに示すことが非常に重要なのです。このような関係が築かれ、一度でも証しを分かち合えば、福音を宣べ伝えるときに、彼らは私たちの話に耳を傾けてくれるようになります。私たちは彼らに安全な空間、安全な環境、そして聞く心を与えるのです」

そして祈りだ。それが最も重要なわれわれの仕事である。神が、ラマダン中のイスラム教徒に、真の神であり救世主である方を明らかにしてくださるよう祈ろう。イスラム教徒たちがこのラマダン中に主イエスを見いだして、彼らが大挙して救われるように祈っていただきたい。

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石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。