2025年2月18日12時30分

ワールドミッションレポート(2月18日):アフリカ大陸全体に福音を

執筆者 : 石野博

アフリカ宣教協会(AMA)は、現在の7カ国から54カ国に拡大し、アフリカ全土に国内の宣教協議会を設立するという野心的な取り組みの先頭に立っている。彼らの目標は、団結、持続可能性、測定可能な影響を重視しながら、アフリカ主導の宣教活動を調整し、支援することだ。

韓国の釜山で開催されたキリスト・オーバー・アジア・アフリカ・アンド・ラテンアメリカ(COALA2・5)会議で講演したAMA副会長のスティーブン・ムボゴ氏は、宣教活動を統一し、拡大するために、正式な国内の宣教協議会が必要であることを強調した。

「国内の宣教協議会がなければ、未開拓地への宣教はバラバラのままです。目的の統一が極めて重要です」とムボゴ氏は説明した。ナイジェリア宣教協会やガーナ宣教協会などの確立された宣教団体からインスピレーションを得て、AMAは、COMIBAMなどの成功したモデルを模倣することを目標としている。COMIBAMとは、何千人もの牧師と教会を世界宣教に動員したラテンアメリカのムーブメントだ。

現在、世界最大のキリスト教徒人口を抱えるアフリカでは、世界宣教のフィールドで教会がますます積極的な役割を果たし、西洋中心の宣教活動に関する見方に挑戦している。しかし、ムボゴ氏が指摘するように、アフリカの宣教活動に関する包括的なデータの欠如が、前進を妨げている。「データを収集し、計測してみなければ、その宣教が達成しているかどうかは分かりません」と彼は言う。

限られた資源などの課題にもかかわらず、ムボゴ氏は、アフリカ主導、アフリカの資金による宣教活動に楽観的であり、アフリカの若いキリスト教徒の活力と情熱が、将来にわたる成長の重要な原動力であると指摘している。

AMAは、都市伝道の専門知識を持つアフリカの宣教団体であるアフリカンエンタープライズなどの組織と提携している。アフリカンエンタープライズは、社会のあらゆる階層の人々に効果的に働きかける戦略を採用している。「私たちはこれを階層化伝道と呼んでいます。『州政府から街角まで』をスローガンにして奮起しています」とムボゴ氏は述べ、指導者、ストリートチルドレン、その間のあらゆる人々とつながるための取り組みについて説明した。

この総合的アプローチは、伝道とマイクロファイナンス(少額融資)プロジェクト、医療キャンプ、スポーツミニストリーなどの実践的な取り組みを統合する。例えば、アフリカン・エンタープライズのルワンダのマイクロファイナンス機関は、30万人の会員を擁し、その社会的影響力で広く知られている。

大陸全土に宣教団体を設立するAMAは、霊的成長と社会変革の波及効果を構想している。「アフリカでは、社会的な側面に慎重に取り組まなければなりません。国内の宣教団体は、人々の生活に霊的および社会経済的に影響を与えるでしょう」とムボゴ氏は強調した。

団結、祈り、戦略的行動を基盤として、アフリカの宣教運動は、大陸全体およびそれ以外の地域にも福音を広め、生活のあらゆる領域で神の国の変革力を体現する態勢が整っているというのだ。ますます活力ある宣教で、アフリカが世界宣教をリードする旗手となるように祈っていただきたい。

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石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。