2025年1月24日08時33分

性の多様性に揺れる世の中で、論争するより伝道しよう 菅野直基

コラムニスト : 菅野直基

米国のドナルド・トランプ大統領は20日の就任演説で、米政府の認める性別は「男性と女性の2つのみとする」と語りました。

これは、聖書が語る性別と同じです。「神は人をご自身のかたちとして創造された。神のかたちとして彼を創造し、男と女とに彼らを創造された」(創世記1章27節)

しかし、世界保健機関(WHO)はこれと違う見解を示しています。これまで「性同一性障害」としていたものを「性別不合」とし、精神障害から除外したのです。これは「人間の性別は2つだけではない」という見解に基づいたものです。

クリスチャンは聖書を土台に信仰しているものだと思っていましたが、私の周りにはそうでない人もいます。その人と話し合ってかみ合わない理由が分かりました。「聖書を誤りなき神の言葉」と認めていないのです。「聖書は人の言葉であって誤りがある」と言うのです。この人は牧師ですが、その時点で議論をやめました。

しかし、私の恩師の一人とは、長年にわたってこのLGBTQ+(性的少数者)の問題について話し合ってきました。恩師は「性の多様性を認めたいが、聖書のレビ記やローマ書などに、明確に罪であると書かれているから、これらの少なくとも4カ所に対してスッキリした答えが得られたら認めたい。しかし今のところ、多くの見解を学んできたが、どれもスッキリしない」と、現実と向き合い、探究されています。私はこういうメンターとの交わりがあるので、頭ごなしに「聖書に書いてあるのだから〇〇だ」とは言いませんが、「聖書を誤りなき神の言葉」と信じていますので、「人間の性別は男と女だ」と信じています。

トランプ大統領の就任演説を聞いて、「性的少数者の人が差別されることを懸念している」と言う人たちがいます。私もこのことで、誰かが差別されたり、受け入れられなかったりすることがあってはならないと思います。

しかし少なくとも、聖書を信じるクリスチャンは、聖書の語る教えと違う見解を簡単に受け入れるのではなく、真正面から向き合っていきましょう。

世の終わりが近いです。この世は、聖書通りの在り方からますます遠のいていくでしょう。今、私たちが第一にしなければならないことは福音伝道です。論争するより、伝道しましょう。祈り、祈り、祈り、伝道し、伝道し、伝道しましょう。

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菅野直基

菅野直基

(かんの・なおき)

1971年東京都生まれ。新宿福興教会牧師。子ども公園伝道、路傍伝道、ホームレス救済伝道、買売春レスキュー・ミッションなどの地域に根ざした宣教活動や、海外や国内での巡回伝道、各種聖会での賛美リードや奏楽、日本の津々浦々での冠婚葬祭の司式など、幅広く奉仕している。日本民族総福音化運動協議会理事。

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