2024年11月28日21時02分

ワールドミッションレポート(11月28日):ブルキナファソ 7年の監禁生活からの解放、信仰が彼を支える

執筆者 : 石野博

ブルキナファソで、7年間の長期に及ぶ監禁生活を耐え抜いた88歳のケン・エリオット医師が、最近ABCニュースにその体験を語った。2016年にアルカイダ関連のグループによって誘拐されたエリオット医師夫妻は、厳しい命の危険に直面しながらも、彼らの神への信仰は決して揺るぐことはなかった。

監禁中、彼は極度の暑さや寒さ、サソリの攻撃に耐え、ビタミンC不足による壊血病も発症した。それでも彼の信仰は力の源であった。エリオット医師は「主は私に良くしてくださいました。私はイスラム教に改宗して神を否定することは決してなかったのです」と語った。その信念を貫いたのである。

エリオット医師と妻のジョスリンは、ブルキナファソで宗教や経済状況に関係なく現地住民を支援する医療活動に献身している。その活動は地域のムスリムやクリスチャンから大きな尊敬を集めていた。夫妻が誘拐された際には、地域社会全体で強い怒りが巻き起こった。ジョスリンは数週間後に解放されたが、エリオット医師は7年4カ月間にわたり監禁され続けたのだ。

その間、彼はルーマニア人の人質であるジュリアン・ゲルグットと同じ部屋で生活した。彼らは、互いが困難を乗り越える助けとなり、励まし合った。そしてついに2023年5月に解放されたのだ。解放の経緯については不明な点も多く、何かしらの取引が行われたのではないかとの憶測が飛び交っている。しかし、エリオット医師にとっての解放の理由は明確である。「私たちが解放されたのは、世界中の何百人、いや何千人もの人々が私たちのために祈ってくれたからだと信じています」

長期にわたる監禁生活において最も必要なものは、仕事でもなく、財産でもなく信仰なのである。エリオット医師のような力強い神の解放の証しをもって、より多くの人々が救われるように祈っていただきたい。

■ ブルキナファソの宗教人口
イスラム 52・2%
プロテスタント 9・2%
カトリック 11・5%

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石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。