2024年10月11日10時19分

ワールドミッションレポート(10月11日):アルバニア もはや恐れに生きることはない

執筆者 : 石野博

イスラム教徒の女性であったミラは、父親の厳しい支配のもと、頭を覆うことを義務付けられ、不自由な毎日を強いられていた。彼女は、近くのモスクに通い、1日に5回祈っていた。

「たくさん祈りましたが、結局、私は何も感じませんでした」とミラは言う。「祈る対象の神が怖かったんです。アッラーは私に命令を下す方で、私に対して何の愛情もない方でした。私が間違いを犯すのを待ち構えていて、すぐに罰しようと見張っている方でした」

そんな時、ミラはある宣教団体に所属するアグネサと出会った。アグネサとの出会いは、ミラの人生を大きく変えたのだ。アグネサは、イエス・キリストについて彼女に伝えた。「私の最初の反応は否定的でした。コーランでは、イエスは善良な人物でしたが、ただの預言者に過ぎなかったのです」とミラは言う。

それでもアグネサは、ミラに声をかけ、一緒に聖書を読むために誘い続けた。すると神は、ミラの目と心を開いてくださったのだ。彼女は、イエスが本当はどういう方なのかを知るようになった。

「両親はいつも、子どもの誰かがクリスチャンにでもなろうものなら、その子を殺すと言ってはばかりませんでした。でも私は、イエスについてもっと知りたかったのです。だからアグネサと一緒に密かに聖書の勉強会に参加したのです」とミラは振り返る。

ある日、ミラが病気になったとき、彼女はイエスに祈り始めた。すると、その体に癒やしの力を感じたのだ。彼女は急いでアグネサのもとに行き、二人は共にミラの救いのために祈ったのだ。

ミラが回復すると、アグネサは彼女に聖書をあげた。ミラはすぐにそれを読み始めた。今では、彼女は毎日聖書を読んでいる。「神との関係がますます強くなっています。アグネサがこの聖書を私にくれました。ありがとうございます」と彼女は言っている。

地道な伝道の結果、厳格なムスリムの魂の救いが与えられている。アルバニアの宣教拡大のために祈っていただきたい。

■ アルバニアの宗教人口
イスラム 62・4%
プロテスタント 0・7%
カトリック 13・1%
無神論者 7・0%

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石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。