2024年9月30日11時24分

ワールドミッションレポート(9月30日):米国 現代のマグダラのマリア、イエスはいかにして彼女をポルノ業界から救ったのか(2)

執筆者 : 石野博

ブリトニー・デ・ラ・モーラは、10年間をポルノ業界で身を持ち崩して生きてきた、いわば現代版のマグダラのマリアのような女性だった。そんな彼女がキリストと出会い、どのようにしてその人生が変えられたのか、以下は彼女自身の言葉による、赤裸々だが力強い証しである。(第1回から読む)

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私は高校生の頃から拒食症と闘っていました。体重が減り始めると、それに執着するようになったのです。私の母親は私の一挙手一投足をコントロールする人でした。私が自分でコントロールできる唯一のことは、食べることだけでした。

ある男子生徒が、私がダイエットをしていると聞きつけて、こう誘ってきたのです。「コカインを試したことはあるかい? ダイエットにはめっちゃ効くんだよ!」それで私はコカインに手を出したのです。

コカインは私に偽りの幸福感と自信を与えてくれました。家に帰るのが怖くなくなり、イライラすることもなくなりました。私はすっかりハマってしまい、結局、体重が激減し、1年近くも精神病院で過ごしたのです。

大学に進むと、学費を稼ぐためにストリップクラブで踊り始めました。ある晩、ロサンゼルスのプロダクションでプロデューサーをしている男性二人がやって来て「僕らはロマンス・ムービーを作っているんだ。君なら絶対にトップスターになれる! 興味があったら電話して」と誘われました。これがきっかけとなり、その後7年間、私はポルノ業界に身を置くことになったのです。

世間はポルノを美化し、とても魅力的に見せています。誰もが愛され、大切にされたいと感じるものです。しかし実際は、この業界には闇がたくさんあります。傷つけ、傷つけられている人がたくさんいるのです。減量のためだけでなく、心身の痛みを麻痺させるために、薬物の乱用が常態化しています。

私の家はクリスチャンとは程遠い家庭でしたが、祖父母がクリスチャンでした。祖父母は私が小さい頃、教会に連れて行ってくれたのです。彼らの影響で、母は日曜日に私たちを家から連れ出すために、バスに乗って教会に連れて行ってくれました。

私は神様が誰なのか知りませんでした。しかしどういうわけか、いつも神様に心を寄せていました。私は神様の家族になりたかったのですが、どうすればなれるのか知りませんでした。教会には、誰かが招待してくれないと行けないと思っていたのです。自分から自由に教会に行けるなんて、思ってもみませんでした。

私はこの業界をやめようともがいていました。というのも、私はうつ病を発症し、ヘロイン中毒になってしまったのです。何をやっても薬をやめることができない私には、助けが必要でした。それで祖母の家に泊まり、「一緒に教会に行ってもいい?」と尋ねたのです。もちろん祖父母は二つ返事で喜んでくれました。その時期に教会に通い、私は自分の人生を主にささげたのです。(続く)

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■ 米国の宗教人口
プロテスタント 35・3%
カトリック 21・2%
正教 1・7%
ユダヤ教 1・7%
イスラム 1・6%
無神論 16・5%

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石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。