2024年7月7日06時48分

ワールドミッションレポート(7月7日):南スーダン 少年兵の回復のために祈ろう

執筆者 : 石野博

ワールド・ビジョンの助けを借りて、南スーダンの子どもたちは学校に戻り、家族と再会し、カウンセリングを受ける機会を得ている。これは、内戦のために兵士や奴隷として強制的に従事させられていた子どもたちにとって、何年も待ち望んだことだ。

2018年の初頭、87人の少女と224人の少年が武装グループから解放され、22年にはおよそ300人の子どもの解放がなされ、23年初頭にもさらなる解放が実施された。1989年以来、南スーダンで活動しているワールド・ビジョンは現在、紛争で避難を余儀なくされた230万人を支援しており、解放された子どもたちの受け入れや、その回復と社会復帰を監督している。

南スーダンでは高い貧困率、広範な地域からの避難、教育の欠如が見られる。同国では70%の子どもが学校に通っていないが、そのため、南スーダンの若者は武装グループにリクルートされる特に脆弱(ぜいじゃく)な標的となっている。

国連は、2013年に始まった内戦以降、徴兵や誘拐された1万9千人の子どもたちのうち、約2千人の解放を調整した。ヤンビオ市のワールド・ビジョンのケースワーカーは、回復中の子どもたちと協力して学校教育や職業訓練を提供し、家族を見つけることができない子どもたちには一時的なケアを提供する。

そのケースワーカーはこう言う。「南スーダンの子どもたちはすでに想像を絶する暴力を目の当たりにしています。これは国の次世代を危険にさらしています。これらの取り組みは、子どもたちが将来収入を得る機会を提供し、紛争に戻ることを回避する手助けをしています」

南スーダンは2011年に独立し、世界で最も新しい国となった。この中央アフリカの国は約60%がキリスト教徒だが、それでもキリスト教徒迫害の最も厳しい場所の一つとされている。

主イエスはご自分に来る子どもたちを拒まないでこう言われた。「子どもたちを来させなさい。わたしのところに来るのを邪魔してはいけません。天の御国はこのような者たちのものなのです」(マタイ19:14)

主イエスが言及し愛された子どもたちを戦争の道具に使うとは、悪魔の所業というほかない。今も解放されない子どもたちが一日も早く解放されるために祈ろう。南スーダンの平和と救霊のために祈っていただきたい。

■ 南スーダンの宗教人口
キリスト教 60・5%(諸派含む)
土着の宗教 32・9%
イスラム 6・2%

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石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。