2024年7月1日11時19分

ワールドミッションレポート(7月1日):韓国 歴史的視点から見る朝鮮半島の福音化(6)

執筆者 : 石野博

1907年1月の平壌リバイバルで聖霊が訪れたその夜、集会に参加して現場で一部始終を目撃した宣教師はこう語っている。(第1回から読む)

「混乱ではなく、一斉の祈りの声と霊的な広がり、そして調和は、あらがいがたい祈りの衝動に突き動かされた魂たちの交流をもたらしたのです。その祈りは、多くの水が流れ落ちるような、神の御座に打ちつける祈りの大海のように私には聞こえました。それは多くのものからではなく、一つの御霊から生まれたものであり、上におられる唯一の御父に向けられたものだったのです。そう、あのペンテコステの日のように・・・。神はいつも嵐の中におられるわけではなく、いつも静かな小さな声で語られるわけでもありません。その夜、神は泣き声とともに平壌にいる私たちのところに来られました。祈りが続けられるにつれて、重苦しさと罪に対する悲しみの霊が聴衆の上に降りてきたのです。片側で誰かが泣き始めると、一瞬のうちに聴衆全体が泣いたのです」

「次から次へと人々が立ち上がり、完全な罪責の苦悶から罪を告白し、泣き崩れ、床に身を投げ出して拳で床をたたきつける者もいたのです。私のコックも告白しようと試みましたが、彼は途中で泣き崩れてしまい、部屋の向こうにいた私にこう叫びました。『牧師さん、教えてください! こんな私にも望みはあるのでしょうか! 私は赦(ゆる)されるのでしょうか!』そして彼は床に身を投げ、とめどもなく泣いていました。罪の苦しみ故、それはほとんど絶叫に近いものでした。告白の後、聴衆全体が一斉に声を出して祈り始めました。何百人もの人々が声を出して一緒に祈る様子は、言葉で表現できないものでした。また、別の告白の後には、抑え切れない泣き声が起こり、私たちも皆、涙を抑えることができずにただ突っ伏して泣いていました。こうして、告白、涙、祈りの集会は午前2時まで続いたのです」(続く)

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■ 韓国の宗教人口
プロテスタント 35・3%
カトリック 9・2%
仏教 23・7%
儒教 2・7%
イスラム 0・3%

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石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。