2024年4月13日20時07分

ワールドミッションレポート(4月13日):コンゴ民主共和国 状況を変える祈り

執筆者 : 石野博

ヤニックが松葉杖をついて入ってきた。生まれつき足がねじれ、彼の足は使い物にならず、松葉杖を一歩進めるために体重を支えることがやっとだった。そこで彼の友人は、イエスの御名によって祈ってもらうために、ある集会に来るべきだとヤニックを誘った。

コンゴのあるイスラムの村で生まれたヤニックは、キリスト信者のグループに会ったことがなかった。このキリスト者のグループは小さなグループだったが、驚いたことに、その中にはヤニックの見覚えのある者が何人もいたのだ。彼らは、男が聖書から話すのを聞いて、自分たちもイエスを知るようになったことを証しした。そして誰かが「ヤニックの足を癒やしてくれるようにイエスに祈ってくれないか!」と頼んだのだが、男は「もちろんだ!」と快諾した。

皆で祈ると、なんとヤニックの足は癒やされたのだ。ヤニックは自分の松葉杖を使わないで集会から出て行った。それから数日後、彼と彼の家族や隣人の多くがキリストを知るようになった。私たちが祈るとき、神は不可能を可能にしてくださる。このような奇跡は、人々がイエスの福音を一度も聞いたことのない場所でもごく普通に起こっており、ヤニックのような癒やしは頻繁に起きているようだ。

祈りは、私たちの人生も他の人々の人生も変える力がある。祈りは、自己中心的な願い事を並べる祈りから、イエス自身を熱烈に求める祈りへと、私たちの祈りを変える。私たちが天の父との親密さを追求するとき、聖霊は私たちの心を変え、優先順位を変えてくださるのだ。また聖霊は、人々の心を和らげ、彼らの心を開き、人々をイエスとの関係に導く。この世の神が不信者の思いをくらませて、キリストの福音の光が輝かないようにしている状況を突破する力は、まさに祈りにある。祈りは、あらゆる伝道活動や宣教活動の基礎となるものなのである。

コンゴの証しに勇気を得て、私たちも期待に胸を膨らませ、絶えず祈ろうではないか。コンゴで起きている祈りの霊的変革がなお進むように祈っていただきたい。

■ コンゴ民主共和国の宗教人口
プロテスタント 22・4%
カトリック 50・0%
単立 20・2%
イスラム 1・9%
土着の宗教 5・1%

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石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。