2024年3月9日11時25分

ワールドミッションレポート(3月9日):パキスタンでキリスト教徒の政治家が当選

執筆者 : 石野博

キリスト教徒の政治家アンソニー・ナビード氏が、キリスト教徒として初めて、シンド州議会の副議長に選出され、パキスタンの歴史に名を刻んだ。

進歩的なパキスタン人民党(PPP)を代表するナビード氏は、147票中111票を獲得し、ムッタヒダ・カウミ運動(Muttahida Qaumi Movement)の対立候補を破っての当選となった。カラチの質素なカトリックの家庭に生まれた53歳の彼は、地域社会への奉仕活動に深く関わり、地域の若者のための教育活動にも力を入れてきた。

彼の当選はパキスタンにおける宗教的少数派の権利と政治的影響力促進に向けた重要な一歩と見られており、PPPはその包括的なアプローチを称賛している。権利活動家や地域社会の指導者たちは、ナビード氏の当選を、政治におけるキリスト教徒の代表性を高めるための画期的な出来事として高く評価している。

イスラム教が強く、度々キリスト教徒への厳しい迫害が起きるパキスタンだ。悪名高い冒瀆(ぼうとく)法の冤罪事件などは国際ニュースになることもある。今回のナビード氏の当選が、パキスタンの信教の自由を政治的に後押しするきっかけとなることを願ってやまない。

パキスタンの信教の自由の拡大と福音宣教の拡大のために祈っていただきたい。

■ パキスタンの宗教人口
イスラム 95・8%
プロテスタント 1・8%
カトリック 0・8%
ヒンズー 1・8%

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石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。