2024年2月23日08時13分

赦したら心が楽になるよ 菅野直基

コラムニスト : 菅野直基

誰かによって傷つけられたとしても、その人を憎み続けるのをやめましょう。そのことで、さらに自分自身を傷つけることになるからです。

憎しみと怒りを心の中にしまい込んでおくと、心身に大きなダメージを受けます。傷ついて、どうしても赦(ゆる)せないとしたら、その傷つけた相手ではなく、傷ついた自分の過去をまず赦しましょう。赦すことは、人間だけができる偉大な決断です。

赦すことができたら、赦せた本人の心が楽になり、癒やされていきます。赦すことができたら、一連の傷ついた体験が心の糧となり、祝福に変わります。どうぞ自分自身を、人を、過去を赦す愛を学びましょう。

イエス様は「敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい」(マタイの福音書5章44節)と教えられました。また「ペテロがみもとに来て言った。『主よ。兄弟が私に対して罪を犯した場合、何度まで赦すべきでしょうか。七度まででしょうか。』イエスは言われた。『七度まで、などとはわたしは言いません。七度を七十倍するまでと言います』」(マタイの福音書18章21~22節)とも教えられました。

「七度を七十倍するまで赦しなさい」とは、文字通り「7回×70倍=490回赦しなさい!」ということではなく「無限に赦しなさい!」という意味です。「無限に赦しなさい!」と教えられたイエス様は、私たちの罪(神に背を向け、神から的外れの状態)の身代わりに十字架にかかって死に、3日目に復活して、信じる者の罪を「無限に」赦してくださるのです。

「神の愛は無条件と聞いたけれど、信じる必要があるなら、無条件の赦しではないじゃないですか」と言う人がいるかもしれません。イエス様は、マインドコントロールによって人を救ったり赦したりするのではなく、「赦し」をあなたの目の前に置き、あなた自身の意思によって受け取れるようにしてくださったのです。

レストランに行けば、注文したものがテーブルに置かれます。しかし、レストラン側が行うのはそこまでで、その先は自分で手を伸ばして食べなければなりません。神様の赦しの恵みは、レストランのテーブルに置かれた食べ物のように、すでにあなたの前に置かれています。ですから、あなたの意思で神様の赦しを受け取ってください。この赦しを受けた人は、過去を赦すだけでなく、自分自身や親、傷つけた相手を赦すこともできるようになります。

一つ言えることは、赦さないことは傷つけた相手に対する復讐にはなりません。しかし赦せたら、自分の心が楽になり、それ以上傷つくこともありません。やがて傷が癒やされるだけでなく、それが心の糧や祝福、宝、勲章に変わります。

赦しを受け取り、赦しを学び、憎しみや怒りから解放されて、幸せな毎日を送ってまいりましょう。

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菅野直基

菅野直基

(かんの・なおき)

1971年東京都生まれ。新宿福興教会牧師。子ども公園伝道、路傍伝道、ホームレス救済伝道、買売春レスキュー・ミッションなどの地域に根ざした宣教活動や、海外や国内での巡回伝道、各種聖会での賛美リードや奏楽、日本の津々浦々での冠婚葬祭の司式など、幅広く奉仕している。日本民族総福音化運動協議会理事。

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