2024年1月20日17時15分

ワールドミッションレポート(1月20日):インド サドゥ・チェラッパの証し(1)

執筆者 : 石野博

3年前に召されたサドゥ・チェラッパは、インドのタミルナドゥ州出身の魅力的な伝道者だ。彼はたった1回の説教で人々を改心させ、キリストを唯一の道として提示した。

「彼はとても強い人でした。雨が降ろうと、嵐が来ようと、竜巻が来ようと、彼の揺るぎない基盤は、彼の岩であるキリスト・イエスにありました」。そう回想するのは、彼の娘マーシー・シムソンだ。あるインタビューでチェラッパは、この驚くべき証しを共有してくれた。以下は、彼自身の言葉だ。

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ある時、私たちは4日間連続で食べ物がありませんでした。5日目になると、子どもたちの中には気絶する者も出てくる始末です。私たちはミルクを買うお金もありませんでした。それで赤ちゃんにごまかしごまかし水を飲ませるしかなかったのです。これを見た妻は、別の部屋に行って泣き始めました。その時の私は、聖書の体系的な勉強方法を知らなかったので、ただ聖書のページをめくり、読んでいました。

ナホム書の2章12節にこうありました。「雄獅子は子獅子のために、十分な獲物を引き裂き、雌獅子のためにかみ殺し、そのほら穴を、獲物で、その巣を、引き裂いた物で満たした」

もし雄獅子が子獅子に食べ物を与える方法を知っているのなら、イエスはユダ族の獅子です、そして私は彼の子どもであり、妻も彼の子どもです。きっとユダ族の獅子は食べ物を与えてくれるに違いないと思いました。妻にこれを伝えましたが、彼女にはそれが現実的な方法とは思えず、受け入れられませんでした。

夜も更けた10時ごろ、子どもたちは全員寝ていましたが、私と妻はまだ祈っていました。すると私たちの2部屋のシェルターのドアの外に、誰かが立っているのを感じました。耳を澄ますと、地面で鍋などの容器が動いている音が聞こえました。

私たちが祈りを終えてドアを開けると、誰もいませんでしたが、2つの大きな食品キャリアが置いてありました。それぞれのキャリアには、いろいろな食べ物や料理が入った多くの小さな容器が入っていました。それらをシェルターの中に運んで開けると、私たち全員が楽しめるような、ライス、ダール、さまざまな種類の野菜料理など、新鮮で熱い食べ物でいっぱいでした。私たちは興奮のあまり、すぐさま子どもたちを起こして、温かい食べ物を食べさせたのです!(次回に続く)

■ インドの宗教人口
ヒンズー 74・3%
プロテスタント 3・6%
カトリック 1・6%
英国教会 0・2%
イスラム 14・3%

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石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。