2024年1月19日08時46分

「怨憎会苦」からの解放 菅野直基

コラムニスト : 菅野直基

怨憎会苦(おんぞうえく)とは「憎い人、腹が立つ人と会わなければいけないことに対する苦しみ」をいいます。実際、ほとんど全ての問題に人間関係が関わっています。人間関係がうまくいっていれば楽しく、人間関係がうまくいっていなければつらいものです。

大変なのは、人間関係がうまくいっていないのに、会わなければならないときです。人間関係を避けるために会いに行かないという選択もできます。しかし、嫌な人との人間関係を避けられても、自分自身の心の中の問題が生じます。さらに、その他の人間関係や、その他の社会的な関係に問題が生じますし、嫌な関係を避けていると、最後は引きこもってしまったり、うつになってしまいます。

怨憎会苦からの解放は、根本的解決が必要ですし、そこから逃げてはいけません。まずは、自分のルーツであり、創造者である神に立ち返り、神との関係を修復することです。そこから全てが変わっていきます。

罪人である私が、神の愛によって赦(ゆる)されていることを体験することで、人を赦すことを学ぶのです。人を愛するとは、赦すことであり、受け入れることです。好まない相手であればあるほど、その苦しみは大きいものです。しかし、そこに向き合ってチャレンジしていくときに、問題の半分は解決したも同然です。

あとの半分は、そのチャレンジを続けることです。チャレンジをすることで、すでに恐れから解放されているはずですし、戦いの火蓋は切られています。それをやめないで続けるだけでいいのです。

怨憎会苦を乗り越えて、生きていきましょう。生きることは猛烈につらく、大変なことです。誰もが経験済みだと思います。そこから逃げることは、追う者がいないのに逃げているようなものですし、そこに解決はありません。

ただ、一時的に撤退して、神のもとに逃げ込んで、そこで癒やされ、力を蓄えることをお薦めします。そして神と共に向き直って、その関係改善のために戦っていきましょう。これは、自分自身との戦いなので、自分自身との戦いに勝利したら、自然と問題は解決します。

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菅野直基

菅野直基

(かんの・なおき)

1971年東京都生まれ。新宿福興教会牧師。子ども公園伝道、路傍伝道、ホームレス救済伝道、買売春レスキュー・ミッションなどの地域に根ざした宣教活動や、海外や国内での巡回伝道、各種聖会での賛美リードや奏楽、日本の津々浦々での冠婚葬祭の司式など、幅広く奉仕している。日本民族総福音化運動協議会理事。

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