2024年1月17日09時05分

ワールドミッションレポート(1月17日):ブラジル 初めて自分の言語で聖句を聞く人がいる

執筆者 : 石野博

初めて自分の言語で聖句を聞く人がいる。ブラジル北部では、何百万人もの人々が話す言語で聖句が伝えられ始めている。これらの言語を話す人々は、しばしば見過ごされ、国の他の人々から辱めを受けているという。彼らは疎外され、十分なサービスを受けておらず、神の言葉を欠いている。

ある聖書翻訳チームが最近、この民族グループの人里離れた村を訪れた。彼らは村の生活について学び、地元の人々に会いたいと思っていた。チームは一人の男の家のドアをノックした。すると、その男は彼らを中に招き入れてくれた。

男の名前はジャクソンといった。家の中に入ると、空の酒瓶がそこら中に転がっていた。チームは、ルカ福音書2章にあるクリスマスの物語を録音したオーディオ聖書を彼に聞かせた。そして何と聞いているうちに、ジャクソンは感動に圧倒されたのだ。

彼は自分の言語で録音された音声を聴くのが初めてだった。彼は驚嘆して「ああ、これは私が今まで聞いた中で最も美しいものだ」と反応した。彼はもっと聞きたいと興奮し、チームは他の録音を持って必ず戻ると約束した。

彼らが川を渡るフェリーで出発しようとしたとき、ジャクソンがバイクで岸に下りてくるのが見えた。彼は興奮して手を振り、チームへの感謝を叫んだ。彼らは、ジャクソンが今後の訪問先で平和をもたらす人となり、村のより多くの人々にオーディオ聖書を伝える手助けをしてくれることを願っている。

信者でもなく、福音を聞いたこともない人が、突然「この神は私を気にかけ、私の言語で神の言葉を聞けるようにしてくださった。この神についてもっと知りたい」と求めるようになったのだ。

チームは現在、ヨハネによる福音書の翻訳を終えようとしている。まだ着手されていない言語が少なくとも1500はあり、これらの人々は本当に最後の、そして最も小さい人々であり、神が御言葉を彼らに届けることを望んでいるのは明らかだ。

ブラジルの翻訳チームのために祈り、ジャクソンのような人々に神の言葉が届くように祈っていただきたい。

■ ブラジルの宗教人口(※このデータは2010年のもの)
カトリック 72・8%
プロテスタン 18・8%
土着の宗教 5・4%
ユダヤ教 0・06%
イスラム 0・3%

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石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。