2023年12月19日05時42分

ワールドミッションレポート(12月19日):アフリカの角 人生を変えられた一人の男が、多くの人々の人生を変える

執筆者 : 石野博

ジュバ(仮名)は「コーランには、イサ・ア・マシ(救い主イエス)が、処女から生まれたと書かれており、そのイエスは『神の言葉』であり、『神の霊』であると書かれている」と語った友人の言葉に悩まされた。

アフリカの角と呼ばれる東部アフリカで、敬虔なイスラム教徒として生まれ育ったジュバにとって、この知らせは彼を根底から揺さぶるものだった。長い葛藤と祈りの後、ジュバは自分の人生を救い主であり主であるイエスに委ねた。彼は、主イエスを信じると、すぐに地元の幾つかの教会が始めた伝道弟子訓練プログラムに参加した。

トレーニングを終えて、ジュバは多くのイスラム教徒に伝道し、イエス・キリストへの信仰に導いた。聖霊が敬虔なイスラム教徒を献身的なイエスの信者へと変えていく中で、奇跡はよく起こった。

ジュバの効果的なアウトリーチが広まるにつれ、他の教会もイスラム教徒をキリストへの信仰に導くことについて、セミナーを開いて教えてほしいとジュバに頼むようになった。しかし、このようなイベントには危険が伴う。もし悪い人々に知られたら、教会は攻撃されるかもしれないのだ。そこで、教会の指導者たちは静かに計画を立て、警備を整え、トレーニングのために人々を招待した。

トレーニングの初日が明けると、イスラム教徒の一団が教会のドアの前で待っており、年配の女性が長椅子に乗せられ、同行者に担がれてきた。教会のリーダーたちは、これは何かの罠ではないかと恐れた。

そこで、ジュバが応対するために外に出た。彼は、この地域のイスラム教指導者の一人であるイマムに率いられた訪問者たちに話しかけた。長椅子に座っていた女性は彼の妻で、足が麻痺しており、この3年間全く歩いていなかった。ところが彼女は夢を見て、夢の中のイエスがここに来るように仰せになったと言うのだ。

彼らに起きたことを知ったジュバは、イマムの妻のために祈った。そして何と、彼女は立ち上がったのだ。主イエスの癒やしは完全だった。今日、彼女の長椅子を担いだ人たちは、イエスの熱心な弟子となった何千人ものイスラム出身の信者の一人となり、さらに彼らは、自分たちと同じように伝道することのできる弟子づくりに励んでいる。

奇跡的にイスラム教徒たちが救われるケースが近年頻発している。さらにこの流れが加速し、多くのイスラム教徒たちが救われるように祈っていただきたい。

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石野博

石野博

(いしの・ひろし)

2001年より、浜松の日系ブラジル人教会で日本人開拓、巡回伝道者として従事。12年より、奥山実牧師のもと宣教師訓練センター(MTC)に従事、23年10月より、浜松グッドニュースカフェMJH牧会者として従事。18年3月より、奥山実牧師監修のもと「世界宣教祈祷課題」の執筆者として奉仕。23年10月より「世界宣教祈祷課題」を「ワールドミッションレポート」として引き継ぎ、執筆を継続している。