2023年10月20日22時01分

神の御心と神の時 菅野直基

コラムニスト : 菅野直基

「神の御心と神の時」これは、聖書を貫くメッセージです。

イエス様は十字架にかかり、全人類の罪の贖(あがな)いを成し遂げるために死なれました。これが、神の御心でした。しかし、生まれてすぐに死なれたのではありません。33歳になるより前に死なれたのでもありませんでした。

神の時はあらかじめ定められています。「あなたの民とあなたの聖なる都については、七十週が定められている。それは、そむきをやめさせ、罪を終わらせ、咎を贖い、永遠の義をもたらし、幻と預言とを確証し、至聖所に油をそそぐためである」(ダニエル書9:24)と書かれています。

だからイエス様は「わたしの時は来ていない」と言い続けられ、その時になって初めて「時が来た」と言われたのです。

「すると、イエスは母に言われた。『あなたはわたしと何の関係があるのでしょう。女の方。わたしの時はまだ来ていません』」(ヨハネ2:4)

「イエスはこれらのことを話してから、目を天に向けて、言われた。『父よ。時が来ました。あなたの子があなたの栄光を現すために、子の栄光を現してください』」(ヨハネ17:1)

ところで、旧約聖書に登場するヨセフは、誇大妄想と思われるような大きな夢を見ました。これは神の御心でした。

しかしその夢は10代、20代の若い時に実現するのではなく、30歳の時に実現しました。それまでは、兄弟たちから半殺しの目に遭い、奴隷として売られ、その売られた主人の妻からは誘惑され、さらに濡れ衣を着せられ、牢屋に入れられてしまいました。牢屋で2人の囚人に夢を解き明かし、出してもらえるように伝えてほしいとお願いしますが、忘れられてしまいました。

しかしある日、その時が来ました。王が理解できない夢を見て悩んでいるときに、ヨセフのことがやっと思い出され、牢屋から出されました。王の夢を解き明かし、エジプトナンバー2の地位に引き上げられました。かつて見た夢が実現したのです。

人生において、まず何よりも大切なことは「神の御心を知る」ことです。しかし同時に「神の御心が実現する時が来るまで待つ」ことが大切です。焦りは禁物です。

「待ち望め。主を。雄々しくあれ。心を強くせよ。待ち望め。主を」(詩篇27:14)

あなたに対する神の御心を知り、その実現の時に備えて希望を持って生きていきましょう。

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菅野直基

菅野直基

(かんの・なおき)

1971年東京都生まれ。新宿福興教会牧師。子ども公園伝道、路傍伝道、ホームレス救済伝道、買売春レスキュー・ミッションなどの地域に根ざした宣教活動や、海外や国内での巡回伝道、各種聖会での賛美リードや奏楽、日本の津々浦々での冠婚葬祭の司式など、幅広く奉仕している。日本民族総福音化運動協議会理事。

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